カンジダは、善玉菌の餌です。善玉菌が元気なら、カンジダが腸内で増えることはありません。ところがなにかのきっかけで善玉菌が数を減らすと、カンジダはどんどん増えてしまう。
だから、カンジダが繁殖する背景には、かならず善玉菌の減少があります。
善玉菌が減ると、カンジダだけでなく悪玉菌も増えます。悪玉菌とカンジダが出す毒素は、腸粘膜を痛めつけます。すると、やがては腸のバリア機能が損傷し、腸壁に穴が開きます。そうやって、リーキーガット(漏れている消化器官)と呼ばれる状態におちいるのです。
カンジダ症はだから、カンジタ膣炎や口腔カンジダ症、皮膚カンジダ症といった目に見える症状だけでなく、さまざまな病気の種になっています。早めに手を打つことが、なによりも大切なのです。
覚えておきたいのは、カンジダ症の治療はアトピーの治療と同様に、腸内環境を整えることと表裏一体であること。複数の海外サイトや書物などを調べてわかったのは、次の4つを同時進行でおこなう必要がある、ということでした。
- カンジダを退治する
- 腸内に善玉菌を繁殖させる
- 腸を傷つけているものをやめる
- 腸を修復してくれるものを摂る
カンジダ膣炎や口腔カンジダ、皮膚カンジダの場合、1と2のみで症状が治まるケースがほとんどのようです。けれども、ほかの不定愁訴を抱えている場合、3と4にも同時進行でとりくみ、ぼろぼろの腸(リーキーガット)を手当てする必要があるのです。
同じような状況の方には参考になるかもしれませんので、わたしが実際におこなった方法をご紹介しておきます。赤ちゃんや子どもには向きませんので、ご注意ください。
たしかにアトピーはリーキーガットと表裏一体の関係にあります(とくに大人アトピー)。これはリーキーガットなる言葉が輸入される以前から、当ブログが指摘しているとおり。同じく腸内でもカンジダが活性化していることはまちがいない。
が、すでに食べ物にアレルギーが出ていたり、ひどい湿疹や強いかゆみが生じているなら、この記事の方法ではもはや力不足。リーキーガットの手当てだけでなく、体内の浄化、デトックス、皮膚バリア機能の回復(スキンケア)などを同時にきちんと行なって、全身をじっくりと癒やすアプローチが必要です。わたしのアトピーもそれなしにはどうにもならなかったと思います。
当ブログの健康法はそのためのものです。ぜひ頭から通読ください。カンジダ対策も兼ねていることはこの記事で説明しています。ちなみにブログ読者の方で、アトピーが完治した人たちはとくにカンジダ対策を行なっていなかったようです。
1.カンジダを退治する
手はじめに、わたしの腸内で繁殖しているカンジダを退治することにしました。ただし、全滅させることは不可能だし、その必要もない。腸内に最初からいる菌です。善玉菌にはカンジダを餌にしているものもいる。そもそも自然界にもふつうにいる菌です。野菜からも検出されるほど。
カンジダの数を正常値に近づけるのが狙いです。
ココナッツにはカンジダを殺菌する作用があります。腸の健康増進にも役立ちます。脂肪分のかたまりですが、ココナッツオイルのラウリン酸は人体に吸収されやすく、消化器に負担をかけません。さらに体内で体脂肪にならず、食べるそばから燃焼されていく、という特徴があります。わたしはココナッツバター派ですが、ココナッツオイルやココナッツフレークなどもOKだと思います。わたしも全部使いました。
ココナッツのほか、オレガノオイルやシナモン、生姜、生ニンニクなどにも、カンジダを殺す作用があります。が、生姜やニンニクは過敏症(食物アレルギー)を引き起こしやすい食べ物ですので、毎日食べるのはよしました。
カンジダ症の治療薬(抗真菌薬の内服)
カンジダ膣炎などの治療に用いられる抗真菌薬を使う、という荒技もあります。カンジダ膣炎など、カンジダによるはっきりした病変部位がある方は、診断内容にもよりますが、病院で処方してもらえるはず。
抗真菌薬には塗り薬と内服薬があります。内臓のカンジダを殺菌するなら、むろん内服。腸壁に薬を塗ることなどできません。
調べると、いろいろと種類がありました。
目にとまったのは、この3つ。
カンジダ症を含む内臓真菌症によく用いられています。口腔カンジダから、カンジダ血症まで幅広く利用されています。臨床データが豊富で、安全性が高いのが特徴。ただし、近年はこの薬に耐性を持つカンジダが増えているとか。よくみられる副作用に、胃腸の不快感と皮疹。ジェネリックが出ているので安価。第1選択肢。 |
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こちらも副作用は比較的少ないとのこと。しかも、フルコナゾールより耐性菌も少なく、糸状菌にも効きます。が、腸壁からの吸収はあまりよくないそうです。注意したいのは、抗ヒスタミン薬と併用すると、致死性のある不整脈を生じることがある点。第2選択肢。 |
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カンジダ属全般に対する殺菌作用がフルコナゾールより高いと実験で確認されているそうです。カンジダ性食道炎にも有効。ほかの抗真菌薬でうまくいかないときに用いられることが多いようです。 |
なお、カンジダとひとくちにいっても、いろいろ種類がある模様。
- Candida albicans
- Candida glabrata
- Candida krusei
- Candida tropicalis
- Candida parapsilosis
この薬はこのタイプには効くが、こっちはダメということがある。だから、医師は通常、患部を精査し、菌種の診断をくだしてから処方箋を書くといいます。
といっても、リーキーガットの不定愁訴などで、処方箋を書いてもらうことはなかなか難しいでしょう。糞便検査でもしないかぎり、腸内のカンジダの状態など確認のしようがない。そんなことをやってくれる病院は見当たりません。
※と思って、念のため調べてみたら、腸内の微生物(カンジダを含む)の検査をしている病院もありました。費用3000円~。近所の病院で対応できるか聞いてみるのも手。カンジダのアレルギー検査をする手もあります。
というわけで、市販薬を探したのですが、日本では販売されている気配がない。残された道は、個人輸入。
昨今、輸入代行業者もいろいろあります。利用者の書き込みなどでかなり評判がよく、価格設定も良心的なお店をみつけました。
ただし、抗真菌薬はあくまでも奥の手。薬ですから、副作用もあります。カンジダ症を踏まえたリーキーガットの治療法は、食事療法を中心とした自然なものが主流です。
2.腸内に善玉菌を繁殖させる
人間と腸内細菌は共生関係にあります。ヤドカリとイソギンチャクのようなもの。人間は彼らに居心地のいい部屋を提供してやる。そのお礼として、彼らはこのように十分すぎるほどの働きをしてくれています。
- ヒトが消化できないものを分解。
- ビタミンをつくりだす。
- ビタミンやミネラルの吸収を助ける。
- 外敵を排除する。
- 免疫力を高める。
- 病気を治す。
- 排泄をうながす。
カンジダ症の腸内では、善玉菌が激減。カンジダ対策で数を減らしても、そのままではすぐにまたカンジダが増えてしまう。
そこで、腸内に善玉菌(プロバイオティクス)をガツンと植えつけてやることにしました。
わたしが目利きしたのは、この3つ。
- カンジダを食べる菌が入っていること。
- 小腸で働く菌と大腸で働く菌の両方が入っていること。
- きちんと腸まで生きて届くよう設計されていること。
カンジダを食べる菌というのは、ビフィズス菌やアシドフィルス菌です。ガセリ菌という乳酸菌もふだん、カンジダからわれわれを守ってくれているといいます。ビフィズス菌は大腸で、アシドフィルス菌とガセリ菌は小腸で働き、いずれも免疫に深く関与。カンジダ症で減りやすい菌でもあります。
十分に補給します。
発酵食品も積極的にとるべき食品です。プロバイオティクスが含まれています。おすすめは、ぬか漬けや味噌、納豆、ザワークラウト。
なお、ヨーグルトやキムチも優秀な発酵食品ですが、乳たんぱく質のカゼインが腸の炎症を引き起こすことがあるとか。キムチのカプサイシンは腸粘膜を荒らします。わたしは避けました。
プロバイオティクスに対し、プレバイオティクスという言葉があります。善玉菌のエサとなって、彼らを増やす食品のことです。これも併用。せっかく善玉菌を送りこんでも、善玉菌の好む環境でなければ、腸に定着せず、短期間で減ってしまいますからね。
善玉菌の好む環境を整えるプレバイオティクスの代表格は、食物繊維。野菜や海藻類、こんにゃくなどに多く含まれています。
カンジダ治療でとくによく利用されるプレバイオティクスに、オリゴ糖があります。果物(とくにバナナ)やニンニク、タマネギなどが多く含みます。わたしもオリゴ糖を利用。市販品なら、混ざり物の少ないものがベター。砂糖などが添加されているケースも多く、これでは反対にカンジダを増やしかねません。
摂取方法
発酵食品やプレバイオティクス食品は、食事時に積極的に食べました。
乳酸菌サプリメントとオリゴ糖5gは、食間(16時)にいっしょに飲んでいました。夕食後、さらにオリゴ糖を5g。
翌朝はいつも快便でした。
腸内のカンジダを急激に減らすと、強烈な置き土産を残していきます。内部に溜めこんでいたの毒素を一気に放出するのです。この毒素やカンジダの死骸が血流に入ると、アレルギーの炎症の火種となります。症状が急激に悪化することがよくあるといいます。
ダイオフ(ヘルクスハイマー反応とも)と呼ばれる現象です。アトピーが治る過程では、こうした激しい好転反応はなかったので、ちょっと面食らいました。
まるで、イタチの最後っ屁。
まあ覚悟していたほどではありませんでしたけれど。
アレルギーなど不定愁訴の症状が強く出ているなら、ご注意ください。抗真菌薬や乳酸菌サプリメントなどでひと息にカンジダをやっつけてしまうと、ダイオフが起こる可能性が高い。そういうときは、摂取量を減らすなどして様子をみるといいそうです。通常1~2週間で体調が回復するといいます。
3.腸を傷つけているものをやめる
Ⅰ.食べ物
アトピーに悪い食べ物は、カンジダ症にもよくない。とくに精製炭水化物(砂糖や白米、白い小麦など)は彼らの大好物。食べるなら、精製されていないものを選びます。十割そば(そば粉100%)、キヌア、オートミールなどです。ただし、小麦は未精製のもの(全粒粉)であってもNG。たんぱく質「グルテン」が腸壁にダメージを与えるからです。
知っておかなければならないのは、たとえ未精製の炭水化物であっても、カンジダは餌として利用できるという点。くわえて、炭水化物を食べると食後の血糖値が急上昇します。これは、カンジダの繁殖しやすい体内環境。
というわけで、炭水化物はできるかぎり減らすのが正解。つまり糖質制限を実践するということ。とくにアトピーの方は、高血糖におちいりやすい状態――ブドウ糖代謝障害におちいっている可能性が高いですからね。わたしはほぼやめました。
それでもどうにもならないと知ると、カンジダは巣ごもりしてしまいます(バイオフィルムという殻をつくって休眠状態に入る)。炭水化物も多少は食べたほうがいいのです。
ナス科の野菜(トマト、なすび、ピーマン、じゃがいもなど)は避けました。たんぱく質の「レクチン」が腸粘膜の細胞と結びつき、リーキーガットを引き起こすことがわかっているからです。豆類全般に含まれる成分「サポニン」も念のために遠ざけました。細胞膜を溶かす力があり、やはり腸粘膜を傷つけます。ただし、発酵食品(納豆や味噌)はOK。サポニンは大方、分解されてしまっています。
乳製品もやめるのが得策。たんぱく質「カゼイン」が腸の炎症を加速させることがあります。
イースト菌(カンジダと同じ酵母菌)を使った食品※や、きのこ類(カンジダと同じ真菌)も中止。カンジダを増やす恐れがあるからです。カンジダ症の場合、アレルギー反応があらわれやすい食べ物でもあります。
辛いものも腸粘膜をただれさせて、腸壁の免疫システムの最前線で戦う善玉菌の棲みかを壊します。治るまでは厳禁。
食物アレルギーのある食べ物を除去することも大切です。食物アレルギーは、腸粘膜の炎症を悪化させますし、皮膚症状の直接の原因でもあります。とくに重要なのは、体内で数か月も炎症を引き起こしつづける遅延型アレルギー(IgG抗体)を特定することです。
原因物質がわからないなら、あやしい食べ物をすべて除去するか、除去後1~2週間が経過したら食べてみて、体調の変化を数日間観察して大丈夫ならまた食べる、という方法もあるようです。
最後になりましたが、食品添加物(合成着色料、合成保存料、人工甘味料、酸化防止剤、ph調整剤、化学調味料など)の入った加工食品はこの機会にやめましょう。カンジダうんぬんの前に、身体に入れるべきではありません。
Ⅱ.飲み物
アルコールは、肝臓に負担をかけて、腸の炎症を悪化させます。カフェインも同じ。さらに、コーヒーなどのカフェインは血糖値をあげますから、カンジダを増やす心配があります。
炭酸飲料やスポーツドリンクなどの清流飲料水はNGです。単なる砂糖水です。カンジダが増えます。フルーツや野菜の100%ジュースもやめておきましょう。加熱殺菌されていますから、ビタミンや抗酸化物質は壊れています。こちらも糖質のかたまりです。
水道水は禁忌です。塩素濃度世界一の、日本の水道水は日々、おなかの善玉菌を殺しています。
ジュースも水道水も、もう何年も飲んではいませんが。
Ⅲ.薬
イブプロフェンやインドメタシン、アスピリンなどの入った頭痛薬、鎮痛剤は、腸粘膜を傷つけ、腸の細胞の修復を阻害することがわかっています。
ステロイドや免疫抑制剤は免疫力を低下させます。この結果、腸は細菌やウイルス、カビの増えやすい環境になります。これにともなって、善玉菌は減少します。
ピル(経口避妊薬)は、腸粘膜を弱らせるといわれています。また、胃薬は消化力を低下させるので、腸の仕事を増やします。細胞を修復する時間を奪います。
最も危険なのは抗生物質。腸内細菌が全滅します。カンジダの大繁殖を招きます。
4.腸を修復してくれるものをとる
Ⅰ.たっぷりの野菜
野菜のビタミンとミネラルは、腸内の炎症を癒やしてくれます。野菜の酵素は消化を手助けしますから、腸の負担も減らせます。
とくに小松菜やほうれん草、ブロッコリー、キャベツ、にんじん、ゴーヤなどはビタミンとミネラルがたっぷり。オクラやモロヘイヤ、ツルムラサキ、山芋など、粘りのある野菜のねばねば成分も、腸壁の修復にとても役立ちます。反対に、じゃがいもやさつまいも、がほちゃといった糖質の多い野菜は避けました。
できれば生野菜が望ましいのですが、蒸したり煮たりしてもビタミンは残っていますから心配なく。
果物はビタミンやミネラル、抗酸化物質をたっぷり含みます。ただし、糖質はカンジタのエサ。食べすぎは禁物。わたしはやめていましたが、食べるとしても1日100g以下に抑えるべきだそうです。
野菜や果物は、できるだけ農薬や汚染の少ない安全なものを選びます。
Ⅱ.悪い油はやめ、良質の油を摂る
サラダ油やパーム油、大豆油、紅花油、菜種油、コーン油、ヒマワリ油などに含まれるリノール酸(オメガ6系脂肪酸)は、腸の炎症を加速させます。マーガリンやショートニングも炎症もひどくします。それだけでなく、アレルギーの症状を増幅させます。厳禁。
使っていたのは、オリーブオイルやココナッツオイル、ラード、亜麻仁油、えごま油など。とくにいいのは、アルファリノレン酸を含む亜麻仁油やえごま油、DHAやEPAを含むお魚。これらの油(オメガ3系脂肪酸)に、こんな働きがあるからです。
- >免疫システムを強力にサポート。
- アレルギー反応の抑制。
- 腸の炎症の沈静化。
おすすめは青魚。魚由来のDHAやEPAのほうが、人体が利用しやすいからです。厚労省が推奨する1日摂取量の目安は1000mg。缶詰ならこのくらい簡単にとれます。
なお、青魚はアレルギーの原因物質であるヒスタミンを多く含んでいることがあります。新鮮なものなら心配ありませんが、魚に含まれるたんぱく質ヒスチジンが、細菌の働きでヒスタミンに変わっていることがあるのです。量が多いと健康な人でも食中毒を起こします。
いうまでもなく、アレルギー症状が強く出ている方は、少ない量のヒスタミンでも症状が悪化することがありますのでご注意ください。
Ⅲ.清浄な水
十分な水は、腸内や身体全体のデトックスに欠かせません。水分が不足すると、溜まった毒素がいつまでも体内から排出されませんからね。血液も汚れます。
起き抜けと就寝前、それから入浴前にはかならずコップ1杯の水を飲みました。1日最低2リットルが目標です。
繰り返しになりますが、塩素を含んだ水道水はNGですので、きれいな水(ミネラルウォーター)を活用しましょう。
Ⅳ.消化酵素
リーキーガットの腸内では、消化不良が慢性化しています。これを手助けしてくれるのが消化酵素。胆汁入りのものなら脂質の分解が楽になりますし、ベタイン塩酸などの塩酸入りならたんぱく質の分解に役立ちます。
リーキーガットの方がよく利用しているのは、数ある消化酵素のなかで消化力ナンバーワンといわれるパパイアの消化酵素「パパイン」や、同じくナンバーツーのパイナップルの消化酵素「ブロメライン」。パパインは脂質の分解が得意。ブロメラインはたんぱく質を強力に分解。お肉のつけあわせにパイナップルがいいのは、こんな理由からなのです。
Ⅴ.天然成分
天草(カンゾウ、別名リコリス)は、昔から世界中で広く利用されている生薬。胃酸の分泌を助けます。ストレスに強くなる作用があるので、ストレスが関係しているリーキーガットにはとくにいいとされています。
さらには消化器の粘膜維持をサポートし、腸粘膜の再生をうながします。抗アレルギー作用や抗炎症作用もあるそうです。皮膚疾患やアトピーの改善にうってつけ。
ただし、主要成分のグリチルリチンは血圧上昇を引き起こすことがあります。カリウム値の低下をまねくこともあるので、グリチルリチンを除去したDGL(グリチルリチン低下製品)を選ぶといいそうです。
アカレニ樹皮やアルテア根は、腸壁の炎症を抑え、カンジダや悪玉菌から腸が受けるダメージを減らします。腸粘膜を保護する働きもあります。
タマネギやソバなど多くの植物に含まれているフラボノイド、ケルセチンはヒスタミンを抑制します。アレルギー疾患を予防する効果があります。強力な抗酸化作用があり、腸粘膜の免疫細胞を活発にします。
消化酵素やDGL、ケルセチンは、使うかどうか迷っているうちに症状がおさまったので、出番はありませんでした。でも、せっかく調べたことですし、いちおうご紹介。
Ⅵ.アミノ酸
N-アセチルグルコサミンは、腸の免疫力を高めます。N-アセチルシステインは、身体の解毒作用を高めます。
こうしたアミノ酸は人体に欠かせない成分。とくにリーキーガットに欠かせないといわれるのが、L-グルタミンです。小腸の栄養源。ヒトの身体はL-グルタミンを使い、腸細胞を修復しています。
1日の最大摂取量は30g。腸が細胞を修復するのは空腹時。とくに就寝中。というわけで、わたしは寝る直前に10gを飲んでいました。気が向いたら、夕方にも5g飲みました。
Ⅶ.ビタミン、ミネラル
ビタミンCやビタミンEも、カンジダ症が引き起こすリーキーガットに有効。炎症が慢性化している体内では、活性酸素が大量につくられています。ビタミンCとEは、この活性酸素が体細胞を傷つけるのを防いでくれるからです。わたしはビタミンCを大量摂取(1日24g)していました。
ビタミンDや亜鉛もよく利用されています。免疫力が高まり、痛んだ腸粘膜の修復にも役立つからですね。
さらに具体的な実践方法
じつは、わたしは抗真菌剤や抗カンジダハーブ、抗カンジダサプリなども使いました。症状が消えたあと、思い立ってバイオフィルム対策も行ないました。そういうことをすべて書くと記事の長さが何倍にもなってしまうため、そのあたりの話は省いています。
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治療期間は1か月
カンジダ症およびリーキーガットの治療は2~4週間が目安とされています。徹底してやるのが基本です。ただし、カンジダはとてもしぶとい菌。ねばり強く戦う必要があるそうです。
アトピーの方はリーキーガットからくる食物アレルギーを発症していること多く、アレルギーの種類にもよりますが、カンジダ症やリーキーガットを治しても、3か月~半年くらいはアレルギー症状が持続するケースが少なくないそうです。
抗原と抗体が結びついた抗原抗体複合体というものが体細胞にへばりつき、長期間にわたって炎症を起こしつづけるからです。しばらくは生活習慣に心配りしながら生活していく必要があります。当ブログのほかのアトピー対策もぜひ参考にしてください。
わたしの場合、朝食は水か青汁だけにして消化器を休ませるようにし、ここに書いたことを実践。症状が完全に消えるまでに3か月以上を要しました。
ちなみにカンジダ症は治癒が遅く、治らないこともあるそうです。カンジダは6か月くらいなら、自分たちで安全なゆりかご(バイオフィルム)をつくり、そのなかで休眠することができるからです。わたしたちがカンジダの餌を断ち、一時的に症状が治まったとしても、カンジダはいつでも復活できるようチャンスを窺っているわけです。
そこで甘いものをたくさん食べたりすると元の木阿弥。治癒後も半年から1年くらいは適切な食生活を行なって、腸の細菌バランスをキープする必要があるのです。
そんな話を聞いて、わたしもほんとうに完治したのかどうか心配になりましたが、バイオフィルム対策もきちんとやりましたから、まあ大丈夫でしょう(笑)。
さいごに
カンジダ症、ひいてはリーキーガットをふたたび引き起こさないためには、毎日の食生活を根っこから変えていく必要があることをお忘れなきよう――。
そうそう、記事内で「イタチの最後っ屁もたいしたことなかった」などと書きましたけれど、メモを見返してみると、わりあい強烈だった模様です。のど元を過ぎると、熱さも忘れてしまうものですね。
NHS Choices、WebMD、Wikipedia、Women to Women、U.S.News、Integrated Medicine、body+soul、FOX NEWS、﨑谷博征『この4つを食べなければ病気にならない』(主婦と生活社)ほか