あとがき

アトピーが治った

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アトピーが治っただけでなく、以前よりずっと元気になりました。集中力もアップしました。食物のエネルギーや栄養を頭と身体にしっかり届ける生活スタイルを身につけ、身体機能を低下させていたものを取り除く方法を学んだからです。今度はあなたの番。人生を変えてください。わたしはいま40代。30代よりずっと元気です。

海が好き

アトピーが治ったいま思うこと

アトピーは難病です。ところが生命を脅かすものと捉えられていませんから、病院でも世間でもほかの難病ほどにシリアスには考えられていません。わたしが診察を受けたある医師などは、アトピー患者は皮膚病以外は基本的に健康だといいきりました。

でもわたしの考えは正反対です。アトピーの発症は、健康を害していることの最初のサインだと思うのです。

完治したいま、つくづくそう思います。

アトピーは、身体が発する危険信号なのです。このままの生活をつづけていると、近年にはもっと重篤な病気にかかりますよ、命にかかわることだから早めに手を打ってくださいよ、そんなふうに身体が知らせてくれている。そう考えると、アトピーになったのもそれほど悲観したものではない、心からそう思います。

食べ物のありがたさと本来の滋味も実感できるようになりました。自然食が中心の食生活をつづけていると、化学調味料に慣らされて鈍化していた舌がやがて生来の鋭敏さをとりもどし、素材一つひとつの滋味を心ゆくまで堪能させてくれます。いま、わたしは毎食、そんな幸せを噛みしめています。

思わぬ拾いものもしました。

10代のころから海が好きで、毎年、夏がくるとまっ黒になっていました。それがたたって、30代では顔中しみだらけ。ところが、生活習慣を変えたおかげか、ある日、鏡をみて驚きました。シミが薄くなり、肌つやがずいぶんよくなっていたのです。事実、近ごろでは初めて会った方から5~10歳は若く見られます(最近、夏は娘と海水浴ざんまいのため、またしみが浮いていますが)。

アトピーになる人は、肌が人より少しデリケートなのでしょう。そのおかげで、自分の身体と真剣に向き合い、健康で幸せに長生きするということを本気で考えるきっかけが得られたのです。

完治をめざすにあたっては、そうした意識が大切です。

アトピーは他人に頼らず、自分の力で治す病気

他人任せは禁物です。

医師に頼っても一向に治らなかったように、アトピーは自分で治す病気です。病状や体質も十人十色。だから、わたしはさまざまな書物や文献、ネットの情報、体験談などを渉猟し、それらを一度解体して自分に合うであろう方法を再構築したのです。ここで公開している5つのステップはそういうものです。

お断りしておきますが、わたしはまじめな皮膚科研究者たちの努力を軽んずるつもりはありません。彼らのたゆまぬ研究と治療法によって、救われた患者も少なからずいるはずです。

わたしが願うのは、アトピーを単に原因不明の皮膚病変、遺伝的疾患、先天的な体質と捉えるのではなく、食事を中心とした生活習慣が引きおこす全身疾患であるという視点で見つめなおしてほしいということです。

臨床の現場では患者の声によく耳を傾け、自然治癒力を活用する治療法にも目を向け、その成果をほかの研究者や医師、そして多くの患者とシェアしてほしいということなのです。

これから本気で根治にとりくもうという方、ぜひトライアル&エラーを繰り返してください。よいと感じることはどんどんやるべきです。かりに結果が伴わなくても、やらないよりはよっぽどいい。この世界は学びとる世界なのです。

日記をつけることを強くおすすめします。わたしは食事の内容やその日の摂取カロリー(現在これは不要と考えています)、運動量、排便の回数と状態、肌のコンディションから、その日に行なった手当て、さぼった手当てまで、微に入り細にわたりメモしていました。

ひとつの情報に依存するのではなく、心をオープンに。アンテナを張ってください。自分にもっとフィットする方法が存在するかもしれません。かならず治る、自力で治してやるぞ、そういう気持ちをキープしてください。

くじけそうになったとき、新しい食事法や不眠などのストレスからどか食いしそうになったとき、そういう気持ちは自分を鼓舞してくれます。

「なんで自分だけがこんな目に」とか「医師にステロイド漬けにされたせいで」などいう被害者意識は足を引っ張るだけで、けっしていい方向には働きません。

病は気から。

プラス思考でいきましょう。

みずから健康に生きる術をつかみとり、アトピーが一度完治した人は、2度とこの病を恐れることはないのです。