「腸壁の修復、腸内環境の正常化」の中心的方法
アトピーとはなにか? アトピーの原因のところでくわしくお話ししました。覚えていますか?
アトピーとは「解毒と排泄のプロセス」です。身体が毒素を適切に処理できなくなっているため、皮膚から押しだされてきているのです。つまり、湿疹やかゆみの発生源は皮膚でなくて、腸です。
だから対策の軸はこうなる。
- 腸壁を修復する正しいステップを踏む。
- 腸内の細菌バランスを正常化する。
- あらたに体内に毒素を入れない。
- 体内に溜まった毒素をすみやかに排出する。
ステップ1の目的は、①の腸壁修復と、②の腸内環境(細菌バランス)の正常化です。アトピー完治の鍵を握る部分です。いちばん大事。弱った腸が元気になれば、かならずアトピーは治ります。わたしが手はじめに実践したのは、次の3つです。
①の1日2食と小食は、消化器に休息時間を与えてやるのが狙い。②の断食も同じです。丸1日、固形物を食べないでいると、消化器はずいぶん休まります。これを繰り返すことで、肌の状態はぐんぐんよくなっていきました。
俳優の江本孝明さんが以前、30日間の断食を敢行して話題になりました。「不食(断食)すると、体調がすこぶるよい」と話されていましたね。断食には自然治癒力や免疫力を最大限に引きだす力があるからです。
極論すれば、完全に絶食するのがいちばんかもしれない。でも命にかかわります。そこで、③の生菜食(生野菜を食べる)が役に立ちます。食前にキャベツやタマネギ、ダイコンなど、消化を助けてくれる野菜を生で食べておく。そうすることで、胃腸の負担をかなり減らせるのです。
腸壁修復の次に必要だったのが、②の腸内細菌バランスの正常化。要するに減ってしまった善玉菌を復活させるのです。そのために実践したのが、
ぬか漬けやザワークラウト、お味噌、納豆などの発酵食品を毎日たくさん食べる。さらに善玉菌の餌になるオリゴ糖も毎日摂るように心掛けました。
健康な腸の、善玉菌と悪玉菌の比率は2:1です(7:3という説もある)。善玉菌は、悪玉菌の倍以上いないとダメなのです。ところが、アトピーの人の腸内ではこの比率が完全に崩壊しています。一刻も早く、正常のバランスに引き戻さないといけません。
人間の身体というのは、菌やウイルスなど微生物との共存共栄でなりたっています。ちなみに悪玉菌も日和見菌も必要です。大切なのはバランスと多様性なのです。
実施スケジュールの目安
いきなり食事の量を減らすと、体重が激減します。周囲に心配されることウケアイです。力も出なくなります。自宅療養の身ならともかく、身体を使う仕事をされている方はまず継続できないでしょう。最初は朝食をニンジンリンゴジュースか青汁だけにする。その後、徐々に食事量を減らしていく。それから断食に挑戦する。そういうふうに最初の1~2か月は助走期間にあててて、身体を少しずつ慣らしていくのがベストかもしれません。
わたしの場合、朝昼を抜いても、夕方まで仕事に集中できるようになりました。その間、30分の運動(ジョギングや筋トレ)もこなしていました。小食に身体が順応したのでしょう。少ない食べ物から、栄養をしっかり吸収できるようになったのだと思います。体重も戻りましたから。
なお、食前の生菜食と乳酸菌の摂取については、最初からやるべきと感じます。
「腸壁の修復、腸内環境の正常化」の補助的方法
ハーブティーも活用しました。いろいろありますが、腸壁保護に役立つスリッパリーエルム茶や、腸内殺菌作用のあるカモミールティー、カンジダを減らすパウダルコ茶などはよく飲んでいました。
スリッパリーエルム茶とパウダルコ茶は「ザ・薬草茶」といった飲み心地。お世辞にもうまいとはいえません(笑)。
まとめ
腸の健全化は、最優先課題です。これがうまくいけば、アトピーの治癒は確実に早まります。
最後になりましたが、この健康法はカンジダ対策も兼ねています。この記事で紹介しているパウダルコ茶のほかにも、カンジダを減らすためのさまざまな方法を組みこんでいます。
カンジダ症の恐さを、第一章の「アトピーの原因」でしつこく説明しましたから、不安に感じる方もおられるかもしれません。気になる方は、以下の記事を読んで安心してください(笑)。