どくだみ茶の効果
どくだみは、漢方の生薬としても用いられる植物。どくだみの群生からは鼻が曲がるほどの悪臭が漂ってくることがあり、まるで毒でも溜まっているようだということで「毒溜め」と呼ばれるようになりました。これがなまって「毒溜み」となったそうです。
殺菌力や抗菌力が強いことでとても有名です。以前、お年寄りからこんな話を聞いたことがあります。
葉を煎じて飲めば、腸の殺菌に役立ちます。細菌やウイルスを殺し、腸内環境を整えてくれる。さらにどくだみは血管を強くし、血液をサラサラにして(血行改善)、便秘も解消してくれます。
とにかくその薬効は多彩。10種類の薬効があることから、どくだみは「十薬(じゅうやく)」とも呼ばれています。手元の『食の医学館』によれば、
利用部位:身体全体
おもな働きと病気:解毒、解熱、利尿、むくみ、動脈硬化、痔、便秘、蓄膿症
とあります。
いちばん始めに「解毒」とあるように、どくだみはデトックスの効果もとても高い。ちまたでも放射能対策に抜群の効果があるとささやかれています。これは先の大戦後のこんなエピソードからきています。
原爆投下後の広島では、どくだみが大量に自生し、そのあとふつうの草花が生えてきました。どくだみが核兵器によって汚染された土壌を浄化したのです。
どくだみの力はそれだけにとどまりませんでした。ある医師が被爆した地域住民たちに「毎日、玄米のご飯と味噌汁を食べなさい。そして、どくだみの葉を煎じて飲みなさい」と指示しました。それを忠実に守った住民たちには原爆症の症状がまったくあらわれなかったのです。
前半は『風の谷のナウシカ』の腐海を彷彿するエピソードですね。宮崎駿さんはこの話をきっと知っていたのでしょう。後半は食事(玄米とみそ汁)の力も大きいと思います。とにかく関東圏在住のわが家では、どくだみ茶は常備品。焼酎をどくだみで割って飲んだりしています(存外イケる)。どくだみは放射能対策、そしてアトピーの改善、再発防止のため、毎日でも飲むべき飲み物なのです。
「どくだみ」などというインパクトの強い名前の薬草茶ですので、飲んだことのない方は「苦いのでは」「飲みづらいのでは」と思いがち。でもそれは先入観です。ホットでもアイスでもふつうに美味です。やや甘みもありますからね。うちの娘もお茶のなかでいちばん好きなようです。
カフェインを含みませんから、子どもでも安心。タンニンも緑茶にくらべると少なめです。
どくだみ茶の淹れ方、飲み方
ふつうのお茶と同じように煮出して飲みます。
- 1リットルの水に2パック(10グラム)を入れる。
- やかんを火にかける。
- 沸騰したら、弱火で5分煎じる。
- 1日で飲みきる。
なお、どくだみの持つ力を最大限に引きだすなら、煎じ汁がおすすめ。煎じた汁はスキンケアにも使えます。ローションとして使えば感染予防になりますし、お肌がしっとりします。
どくだみの煎じ汁
- 土鍋にどくだみの葉(乾燥葉)を入れる。
- ひたひたになるくらいまで水を入れる。
- 中火で30分間煎じる。
- 数回に分けて飲む。
どくだみ茶は入浴剤になる
だしがらをティーバッグごとお風呂に入れると、天然のスキンケア用品(入浴剤)になります。わたしも重症化したころ、半身浴やリンパマッサージをしながらよく飲みました。
血行促進、保湿、皮膚の殺菌、炎症の軽減、かゆみ対策に役立ちます。ティーバッグで炎症部位を軽くこすると気持ちがいい。頭皮にも使えます。お試しください。
- アレルギー抑制:ルイボスティー
- かゆみ抑制:カモミールティー
- ビタミンC摂取:柿の葉茶
- カンジダ除菌:パウダルコ、タヒボ、紫イペ
- 腸壁再建:スリッパリーエルム茶
- NG:コーヒー、お酒
さいごに
どくだみ茶は殺菌作用が強いと最初に書きました。わたしがとくに注目していたのは、カンジダの増殖と菌糸形の発現を強力に抑えてくれるところです。
参考:カンジダのセルフチェック
カンジダは酵母形(比較的無害)から菌糸形に変身する能力を持っています。菌糸形になると異常増殖を開始。菌糸を伸ばして腸壁にとりつき、毒性も増します。リーキーガットが進行する過程で十中八九、起きる現象です。
どくだみの主要成分のカプリン酸はカンジダが菌糸形に変わるのを強力に抑制。さらに増殖抑制作用もあることが確認されています。それを知っていたから、わたしはカンジダ治療兼リーキーガット治療でどくだみの力を借りたのです。
ちなみにカプリン酸はココナッツオイルにも含まれており、乳酸菌(参考:乳酸菌サプリの比較)とともにこちらにも大変お世話になりました。