好転反応はウソかマコトか
これまで「好転反応なんぞない」と考えていましたが、「好転反応、あるなあ」という気がしているきょうこのごろ。
好転反応がないと信じていた理由は、
なんて考えていたから。商品というのは、化粧品やサプリメント、健康食品、健康器具などですね。
自分自身が過去、好転反応を経験したことがなかった、というのも大きいです。
脱ステロイドによる悪化はリバウンド
たしかに薬――ステロイドを始め、プロトピックも抗ヒスタミン剤も一気にやめたときは筆舌に尽くしがたいほど悪化しました。
しかしあれは、ステロイドの離脱症状。脱ステの好転反応と呼べなくはありませんが、薬で抑えつけていた炎症が一気に表面化したのです。たまりにたまった体内毒素が一気に噴きだしてきたということもあっただろうし、ステロイドの副作用の影響もあったのかもしれません。
食事制限でアトピーが治ったときは好転反応なんてありませんでした。非常にゆるやかに治っていきました。
カンジダクレンジングによる好転反応
ところがその後、カンジダの治療(カンジダクレンジング)を行なったときは、わりあいはげしい好転反応を経験しました。
カンジダクレンジングでは、腸内(もしかしたら全身)にはびこるカンジダをのぞくため、ハーブやココナッツオイル、抗真菌剤などを使います。こうしたものがカンジダを一気呵成に殺すと、彼らは抱えこんでいた重金属(水銀など)の毒素を放出します。すると強い中毒症状が出るのです。
ダイオフとかヘルクスハイマー反応と呼ばれています。
これを好転反応と呼ぶのは、まちがいではない。
玄米食による好転反応
玄米食をはじめたときも、好転反応らしきものを経験しました。
が、完治後のある日、ふいに興味が湧き、玄米食を試すことにしたのでした。
玄米に関心を寄せた理由は「東日本大震災」。わが家は関東在住です。原発事故以降、食品に含まれる放射性物質がどうにも気になってしかたない。小さい子どもがいますからね。そんな折、玄米と味噌汁のコンビが、放射性物質対策に有効という話を思いだしたのです。
先の大戦で被爆した広島や長崎で、医師が患者に玄米と味噌汁、どくだみ茶をすすめ、おかげで原爆病を発症せず長生きした方がたくさんいる、という話も有名です。
玄米には強烈なデトックス作用があるといわれています。
だからでしょうか。玄米食を始めてしばらくのち、子どもに湿疹が出ました。大人のわたしは顔面に灼熱感を感じたり、しつこい吹き出物が出たりしました(食物アレルギーを疑いましたが、いまは平気ですから、排毒が進んだのだと思います)。
すこぶる健康な妻だけはなんの変化もありませんでした。
完全無欠の健康体なら、玄米を食べようと、逆さに振ろうと、どこを叩こうとなにも出ない、ということです。ああ、ねたましい。
ともあれ、これを好転反応と呼ぶのもさしつかえないと思う次第。
蒸しタオルで宿便を出したときも好転反応
蒸しタオルによる熱刺激とオイルマッサージを活用し、大腸の一部(腹部右下)にたまっていた押しだそうとしたときも、腹部やおしり、鎖骨まわりに軽い湿疹が出ました。
ガチガチの宿便がほぐれ、はがれ落ち、宿便のへばりついていた部分の腸壁(当然、弱っている)から毒素がしみこんで、血流やリンパに入ったのが原因だろう、と推察しています。2~3日で消えましたが、これも好転反応と呼んでいいかもしれない。
結論として好転反応はある
というわけで、場合によっては好転反応もある、というのが現在の立ち位置です。
このブログに書いているような食事やそれぞれの手当ての開始直後に好転反応を経験する方もおられると思います。その可能性がとくに高いのは以下のようなもの。
- ココナッツオイルの大量摂取
- ハーブティー
- 玄米食
- 蒸しタオルの熱刺激
- オイルマッサージ
- ひまし油の温湿布
パウダルコ(タヒボ、紫イペ)やココナッツオイルで好転反応が起きるのは、カンジダを強力に殺すから。カンジダが放出する毒素で、一時的に腸内環境が悪化します。ひまし油の温湿布は、肝臓の解毒排泄作用を活性化させますから、やはり好転反応が起きてもおかしくはない。
しかし、こうしたものを実践していない場合、好転反応などではなく、たんなる「悪化」の可能性大。身体に合わないか、アレルギーでしょう。食べているものをチェックして、早急に原因を特定し、やめるのが正解です。
同様に、上のようなものが悪化をまねいたとしても、無理してつづけるのはNG。わたしは量や回数を減らしたり、いったん中止したりしました。炎症は身体にダメージを与えます。落ちついたら、様子をみながら再開すればいいだけの話。
好転反応が出てもあわてない
大切なのは、症状が悪化してもいちいちとり乱さないこと。肌をなんとか落ちつかせようとして、生活改善を放りだしてしまったり、もとの食生活に戻したり、薬に手を伸ばしたりしがちですけれど、せっかくの解毒や浄化や治癒のプロセスがストップしてしまいます。
アトピーが改善している証拠かもしれない。落ちついて対処すべき。完治した人はみんな冷静です。
好転反応の正体を知っておく
最後になりましたが、好転反応について理解を深めるいい機会ですから、ざっとまとめておきます。
好転反応とはなにか
中医学や漢方、鍼、お灸、あんま(指圧)の世界でよく使われる用語です。「めんげん」とか「めんけん」とも呼ばれます。その治療や漢方薬に効果があるかどうかをはかるモノサシだそうです。つまり、それほどひんぱんに起きる。
日本でも「めんけんあらずんば、病は癒えず」という古い言葉があります。一時的な悪化がなければ効いていない、ということですね。
伝統医療では、好転反応はオーソドックスなものであり、けっしてうさんくさいものではないのです。
好転反応はなぜ起きるのか
漢方では、悪血や酸化した細胞、組織を病気の原因と考えます。
薬や治療でこれが解消され、血流がよくなってくると、たまっていた毒素や老廃物などの排泄が活性化します。体内のゴミがどんどん外へ運ばれていきますから、治る過程でいろんな症状があらわれる、というわけ。
好転反応の症状
- 発疹や湿疹、ニキビ、吹き出物
- 発熱
- 便秘、下痢、吐き気
- 背中や腰の痛み
- 頭痛、胃痛
- 眠気、だるさ
いろんな症状があり、どういう出方をするかは十人十色だといいます。
が、病を治す――自然治癒力が回復するプロセスのひとつとして、好転反応があるわけですから、症状が出るのは悪い部分です。となると、アトピーの方の場合、まっ先に肌でしょう。アトピーでなくても、湿疹が出たり、皮膚が腫れたり、かゆくなったりすることは多いそうです。
好転反応は何度か繰りかえすのが特徴で、そのたびに症状は軽くなっていくとか。
好転反応が出たらどうするのか
漢方の世界では、好転反応が起きても、漢方薬や治療をけっしてやめてはいけない、と指導されるそうです。いい反応をとめるな、ということのようです。この段階を過ぎると、病はたちまち快方へ向かうともいわれています。
が、好転反応なのか、たんなる悪化(副作用、不適応、アレルギー)なのかを自分で判断するのはとてもむずかしいものです。つらい症状をがまんしないと治らないということもないように思います(わたしの経験上の話ですが)。
新しいことを始めて症状がひどくなるようなら、いったんそれを中止するというのがかしこい選択だと思います。そうやっていろいろと試行錯誤を繰りかえすことで、アトピーは治るのです。