浣腸や腸内洗浄(高圧浣腸)で、速攻デトックス

浣腸

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宿便や悪玉菌、カンジダの毒素が腸壁を傷つけ、血流にも毒素が入りこんで全身を蝕む。アトピーが長引く原因です。一刻も早く解消すべき。大腸内の浄化にうってつけなのが、浣腸です。浣腸の効果から、アトピー向けのやり方を解説。さらにカンジダを効率的に殺菌するためにわたしが考案した「抗カンジダ浣腸」もご紹介。

浣腸は最高の腸内デトックス

大腸の内壁には、だれだって宿便がこびりついているもの。この記事を読んでいる時点で、大腸には1.5~7キロの宿便が消化されずに付着している可能性があるのです。

とくにアトピーの方は、長期にわたり腸内環境が悪化。それにともなっての働きが弱っているため、排泄がとどこおっていることが多い。長い年月をかけて大量の宿便をためこんでいるケースは少なくありません。

このことがアトピーをこじらせる原因になっています。

宿便がたまっていると?

宿便の毒素が腸壁にダメージを与えつづけています。それだけでなく、大腸の外壁にはたくさんのリンパ管がつながっていまから、宿便の毒素が四六時中、体内に侵入しています。

宿便を一気に掃除してやろう、というのが浣腸の狙い。腸のデトックスと浄化という目的に照らせば、浣腸ほど即効性のある方法はほかにないように思います。

浣腸の目的

浣腸は古代エジプトの医学文献にも登場する、消化器系疾患の由緒正しい治療法。現在も次のような疾患に利用されています。

  1. 便秘
  2. 消化不良
  3. 悪玉菌の過増殖
  4. カンジダの過増殖
  5. 腸壁への便の浸潤
  6. 宿便などによる腸内汚染
  7. 腸内の毒性物質、ガス

便秘解消のためにやる人が多いのですが、乳酸菌を摂っていれば便秘に悩むことはありません。わたしの目的は③~⑥。とくにカンジダ対策に特化して浣腸を行なっていました。その方法などは後述することにして、とりあえず先へ進みます。

腸内洗浄(高圧浣腸)

治療行為としての浣腸は、「腸内洗浄(高圧浣腸)」として知られています。約1.5メートルの大腸全域の宿便を根こそぎ洗いながすものです。

こうして大腸内部がきれいになると、宿便が腸壁を傷つけることも、その毒素の体内への侵入もなくなります。アトピーの皮膚症状の改善に拍車がかかります。

腸内洗浄(高圧浣腸)

ゴム管を肛門内に深く挿入し、約1メートルの高さから液圧をくわえて浣腸液を注入する方法です。腸閉塞の治療などに用いられています。

腸内洗浄(高圧浣腸)のリスク

反対派がいます。彼らのいいぶんはこう。

  • 腸が破裂する
  • 腸内細菌のバランスが崩壊する
  • 腸が細菌感染する
  • 習慣化すると、ふつうに便が出なくなる

たしかにリスクがゼロということはないと思います。どんな外科処置にも失敗はありますからね。機材管理のずさんなクリニックで施術を受けたら、感染することもあるかもしれない。へたすると菌血症や敗血症を起こす危険もあるでしょう。

あるいは腸内細菌が善玉菌も悪玉菌もまとめて、ごっそりと洗い流されてしまうこともないとはいえない。毎週のように腸内洗浄(高圧浣腸)を受けつづけたら、クセがついてしまい、それなしには便が出ない、なんてことになってしまうかもしれない。

腸の破裂というのもゾッとします(笑)。

しかし統計的には、ほかの手術や薬物などとくらべるとはるかにリスクが少ないそうです。メリットのほうがずっと大きいとわたしは感じます。人によってはかなりの効果があるといいます。週2度の施術で、ものの2か月で慢性皮膚症状が完治した、というケースもあると聞きます。

腸内洗浄(高圧浣腸)の欠点

よし、試してみよう、と奮いたちました。が、一拍おいて、この英断をくじく事実が判明。

  • 腸内洗浄(高圧浣腸)の費用相場/1回2万円前後

週2度受けたら、月16万円。2か月で治るとしても32万円。保険適用外だからです。腸内洗浄(高圧浣腸)のアトピーに対する効果は、日本ではまだ医学的に認められていない。

米国などでは日本よりずっとポピュラーです。保険が使えるかどうかは知りませんが、乾癬などの慢性皮膚疾患の患者さんが受けることも多いそうです。

こうしたケースの施術頻度はおおむね、最初の2か月に2、3度。そのあとは症状が消えるまで、2~3か月に1度くらいだそうです。

どうしてもやってみたい方は、かかりつけの医師に相談してみるといいと思います。近隣の適当な医療機関を紹介してくれるかもしれません。「腸内洗浄」で検索するのも手もありますね。最近は、腸内デトックスをウリにしている専門の医療機関も少なくないようですから。

いずれにしろ、日本にへばりついて暮らしているわたしは、飛行機のファーストクラス、一流ホテルのスイートルームと同じように、そんなものはハナからこの世に存在しなかったとばかり、わたしは腸内洗浄を記憶からシャットアウトすることにしました。

しかし、浣腸の即効性をあきらめるには惜しい。それで目をつけたのが、家庭用浣腸でした。

家庭用浣腸でも腸内を洗える

ブルジョワ浣腸に手が出なくても、庶民のための浣腸があったのです。そう、子どものころ母にやってもらったあのピンクのやつ。

家庭用浣腸は大腸の入り口、つまり肛門から30センチくらいまでしか届きません。それでもやらないよりはやったほうがいいに決まっている。工夫次第では、ブルジョワ浣腸と同等の効果を得られるかもしれない。

お金はほとんどかからない。腸が破裂する心配もない。自分でやれば1回数十円。駄菓子感覚です。

家庭用浣腸のやり方

浣腸のやり方をイラストにしました。わかりやすいと思ったのですが、絵心がないため、かえってわかりにくいかもしれません。薬液をできるかぎり腸の奥まで届けようとジタバタしています。

浣腸の正しいやり方

このやり方で、浣腸の威力は倍増。ジタバタしがいのある方法なのです。やわらかい床に寝転がるのもポイント。わたしはヨガマットの上に寝転がります。背中や腰が痛いと、おなかに力が入ってしまってうまくいきません。

浣腸のための腸マッサージのやり方

マッサージをするときは、ひざを立て、頭を床につけます。これで腹筋がリラックスします。大腸に沿って時計まわりに両手をゆっくり動かすのがコツ。

浣腸は1週間に1~2回以上はしないと決めました。浣腸グセがついたら大変です。

ぬるま湯やオリーブオイルを使ってもOK

市販の浣腸を使用するのが常道です。が、いかんせん薬液の量が少ない。なんとなく力不足の感が否めないので、わたしはそのうち次のようなものを利用するようになりました。

  • ぬるま湯200cc
  • オリーブオイル200cc

ぬるま湯を200ccも注入すれば、排泄物の量は市販浣腸のときよりはるかに多くなります。腸内が洗えた! という実感を手に入れることができます。薬液よりはるかにデトックス効果が高いと感じます。

オリーブオイルは単独で飲んでも効果的な下剤になることが知られています。1日に数度、小さじ1杯のオリーブオイルを飲めば、便通が促進するだけでなく、腸を癒やすのに役立つ(腸管の栄養になる)そうです。

このオリーブオイルを浣腸に使います。自然療法では、オリーブオイル浣腸の排便後に、ぬるま湯で再度浣腸することが勧められています。

この時点で、疑問を抱かれていることと思います。200ccものぬるま湯やオイルをどうやって直腸に注入するのか。これは簡単に解決します。後述のポンプ式浣腸器を使うのです。

浣腸の効果をさらに引きだす

家庭用浣腸が届くのは肛門から30センチ。しかし次のテクニックで、浣腸の効果はぐっと高まります。

  1. 断食かリンゴダイエットとセットで行なう。
  2. 先に熱刺激(蒸しタオル)を腸に当てておく。

①浣腸+リンゴダイエット

断食は大腸内の掃除に役立ちます。宿便の排泄にも役立ちます。

リンゴダイエットでは、リンゴのペクチン(水溶性食物繊維)が、消化管全域を掃除してくれます。ペクチンが大腸まで宿便を運んできてくれる。これを浣腸で強制排泄するわけです。これなら、1回2万円の腸内洗浄(高圧浣腸)に近い効果が得られるはず。

大腸は浣腸で、小腸は天然の下剤のリンゴで定期的に掃除する。この組み合わせが、胃から腸までの消化管全体を浄化するのに最良の方法と感じました。

②浣腸+熱刺激

腸内に排泄されない便が溜っているときは(手で触るとおなかの一部分がぽっこりふくらんでいるようなケース)、蒸しタオルが効果的。熱刺激は、腸内の浄化と宿便の排泄に役立ちます。この記事に書いたとおりです。

これらを組み合わせることで、手のひらサイズの家庭用浣腸がブルジョワ浣腸顔負けの、強力な排泄ウェポンにパワーアップするのです。

そのほかの排便促進法

腸からの排泄を助けるものとして、オリーブオイルやココナッツオイルを飲む、プルーンやレーズンを食べる、などがよく推奨されます。が、オイルはあまり効果が感じられませんでした。ドライフルーツはカンジダの大好物ですので、やめておきました。定期的に行なうのは大変なのですが、ひまし油の温湿布は肝機能と排泄機能を高めるのに役立ちました。

浣腸の注意点

浣腸では次のような症状を引きおこすことがあります。

  1. 脱水症状、衰弱
  2. 電解質の不均衡
  3. 痙攣

脱水症状や衰弱は、浣腸によって腸管から水分が過剰に排出されることで起こります。を十分に飲むことで対処できます。

同様に、体液が急激に失われることで、電解質の不均衡――つまり体内のイオンバランスがおかしくなることがあります。対策としては、経口補水液(ORS)の利用が推奨されています。

OSRというのは、塩とブドウ糖を溶かした水ですから、わたしは生理食塩水(0.9%の塩水)で代用しました。

急激に浣腸液を注入すると、腸管が痙攣することもあるそうです。わたしは何回かに分けて、少しずつ入れるようにしました。

カンジダ撲滅のための必殺浣腸

浣腸器200ミリリットル

200cc以上入る浣腸器。対カンジダ戦の最終兵器。

腸内のデトックスと浄化を目的に行なうなら、ここまでの方法で十分に用をなします。しかし、カンジダを減らすには力不足と考えました。

参考:カンジダのセルフチェック

腸内ではいま、カンジダたちが踊りくるっている。こんなダンスホールはいますぐぶち壊さないといけない。そのためになにをすべきなのか。いろいろ試行錯誤したすえにたどりついたのが、この2つでした。

  1. プロバイオティクス浣腸
  2. ココナッツオイル浣腸
ここから先はとても他人様におすすめできるようなものではありません。こんなバカなことを考え、実行に移した人間もいる、という感じで、笑いながらお読みください。

プロバイオティクス浣腸

人肌に温めたお湯に乳酸菌サプリ(参考:おすすめ乳酸菌サプリ)のカプセルの中身だけを入れ、よく溶かしてから注入。浣腸には、家庭用浣腸の中身を捨ててよくすすいだものを利用しました。

家庭用浣腸の容量は30ミリリットル程度。何度かに分けて注入する必要があります。面倒なので、わたしは100ミリリットルほど入る浣腸器(ポンプ)をゲット。

乳酸菌によるカンジダ治療が目的であって、便の排泄が目的ではありませんから、便意がやってきてもなるべく長く(最低30分)我慢しました。

乳酸菌はもちろんカンジダを食べる種類を選択。こちらの記事がくわしいです。

ココナッツオイル浣腸

オイル浣腸には通常、オリーブオイルやひまし油がよく使われます。そこでひらめいた。抗真菌性の高いココナッツオイルを直腸から腸内に注ぎこめば、経口摂取よりずっと効率よくカンジダを撃滅できるではないのか。

大は小を兼ねると格言に従って、さらに大きな浣腸器をゲット。200ミリリットル強入る、まさに大砲です。バズーカと呼ぶことにしました。バズーカのなかに、湯煎したココナッツオイル(100~200ミリリットル)を入れて、腸内へ大量注入します。

ココナッツオイルの殺菌力を十二分に引きだすべく、便意に襲われてもじっと我慢の子。脂汗を流しながら、1時間以上耐えました。

さいごに

世界は広い。

抗カンジダ浣腸を考えた人はほかにもいるようで、あとで調べていたら、海外のブログでこんなものも紹介されていました。

  • リンゴ酢浣腸
  • ニンニク浣腸
  • どくだみ浣腸
  • オレガノオイル浣腸
  • ヨーグルト浣腸
  • ケフィア浣腸
  • 重曹浣腸
  • 抗真菌剤(ナイスタチン)浣腸

ニンニクとオレガノオイルはわたしも思いつきました。やめましたが。あまりに刺激が強い気がしたからです。

後日、家庭用の腸内洗浄キットなるものがあることも知りました。自宅で洗腸を行なう強者もいるようですね。手持ちの本にも、家庭での腸内洗浄のくわしいやり方が載っていました。著者はみずから実践していると書いてあります。しかしわたしはちょいと腰が引ける。

来世にでも試してみることにします。


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