グルテンフリーのやり方、便利な食品

グルテンフリー

この記事の重要度:

グルテンフリー(小麦グルテン除去食)でアトピーが改善するという方は少なくないようです。完治したという方もいるようです。グルテンフリーのやり方や、あると便利な食品や常備すべき食品を紹介します。

グルテン過敏症とグルテンフリー

小麦グルテンの過敏症が昨今、急増しているという報告があります。

小麦たんぱくの粘りを高めるための品種改良によって、パンやピザ、小麦麺のもちもち感は増し、たしかにおいしくなったのですが、それと引き替えに、小麦たんぱくが変性してしまったことが原因です。

現在の小麦たんぱく「グルテン」は、食物アレルギーを引きおこしやすく、アトピーの発症や炎症悪化に関与している可能性が指摘されています。

それだけでなく、グルテンを構成する「グリアジン」というたんぱく質は、健康な人の腸粘膜まで破壊します。小麦を食べると、腸粘膜の網の目が粗くなるのです。すると食べ物の大きな分子が体内へ侵入しやすくなります。グルテンだけでなく、ほかの食物のアレルギーも発症しやすくなるのです。

グルテンアレルギーの発症率は20人に1人。自覚症状のない軽症患者を含めると、じつに20人のうち4人がグルテンアレルギーとする専門家もいます。アメリカの話ですが、日本人の小麦消費量も相当なもの。過敏症を持つ方はかなりいると予想されています。

グルテンアレルギーの方は当然ながら小麦と縁を切ることで症状がぐっとやわらぎます。そうでなくても、腸へのダメージが減らせますから、アトピーの症状の軽減や治癒促進が期待できます。

昨今よく耳にする「グルテンフリー」というのはつまり、小麦を食卓から完全に排除するという食事制限のことなのです。

わたしたち日本人の食生活にも現在、小麦は深く浸透しています。お店の棚には小麦食品があふれかえっている。グルテンフリーはなかなかハードルが高いといえます。

まずはこの記事の方法(グルテンチャレンジテスト)で、自分がグルテン過敏症かどうかをチェックしてみることをおすすめします。わたしは「×」でした……。

グルテンフリーのやり方

過敏症の疑いが強かったため、わたしは一時期、徹底的にグルテンフリーを実践していました。その後、過敏症でなかったことが判明しましたが、それでもグルテンフリー食で体調がよくなったのはたしかです。

わたしが実際に行なっていたグルテンフリーの方法をこれからお話しします。一般的なグルテンフリー食にはアトピーによくない食品が含まれていますので、そこを勘案。アトピーの方にマッチするようになっています。

食べていいもの

グルテンフリーでは許されているが、アトピーには不向きなもの


乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルトなど)
サラダ油、ゴマ油、キャノーラ油、マーガリン、ショートニング、ラード
コーヒー
お酒
プロテイン(ホエイ、大豆)
加工食品、冷凍食品、食品添加物

食べてはいけないもの

  • パン、パスタ、マカロニ、ピザ、うどん、素麺、中華麺
  • ベーグル、マフィン、ドーナツ、洋菓子、ケーキ、パイ
  • クッキー、ビスケット、クラッカー
  • シリアル、ミューズリー
  • 黒パン(ライ麦パン)
  • オートミール
  • 蕎麦(十割以外は小麦を使用)
  • ハンバーグ、から揚げ、フライ、天ぷら
  • カレー、シチュー
  • 餃子、焼売、春巻き、ワンタン
  • 肉まん、あんまん、中華まん
  • お麩、しょうゆ、麦味噌、穀物酢
  • スナック菓子
  • ビール、発泡酒(小麦由来)

ポイントは小麦の仲間も避けるということです。デュラム小麦、ライ麦、大麦、オーツ麦などにも小麦グルテンに構造が似たたんぱく質が含まれるからです。

アトピーを癒やす食事については、こちらの記事をご覧ください。

グルテンフリーに便利な食品

ナッツとシーズ

グルテンフリーにトライするとき、あると便利な食べ物を紹介します。わたしがふだん食べているものです。新しい食生活のなかで出会い、気に入ってわが家のヘビーローテーションとなったものばかり。見つけたとき、どれもこれも「おおー」と小さく快哉を叫んだものです(笑)。

原料に小麦を使っていない醤油(必需品)

小麦を使わない丸大豆しょうゆ

醤油というのは普通、大豆と小麦と塩で醸します。原材料に小麦を使います。小麦を使わない、大豆のみで醸造された醤油(たまり醤油)を使うべき。糖質の量が少ないので、糖質制限にも便利です。

糖質カット麺(常備品)

糖質ゼロ麺

グルテンフリーをはじめると、めん類を遠ざけることになります。正直かなり痛い。なにせ昔はかなりのラーメン党でしたし、うどんも好物でしたから。

糖質ゼロ麺はアメイジングな商品。こんにゃくとお身体けでつくられているというのに、ちゃんとUDONです。こんにゃく製品特有の妙なクセもありません。開発した紀文に感謝状を贈りたいくらい。

食卓になにもいわずに供したら、妻も娘も「うん、このおうどん、コシがあっておいしい」。種明かししたら白目をむいていました(笑)。とても重宝しています。スーパーで買えます。

ナッツ&シーズ(嗜好品)

アーモンドとくるみ

パンや焼き菓子、スナック菓子といった小麦食品&炭水化物への渇望が満たせるうえにビタミンとミネラル豊富。以前はほとんど食べなかったのですが、ナッツやシーズ(種子)はいまのわたしにはなくてはならないもの。

穀類に似た食べ心地が楽しめるのに、主成分は脂質。わが家で消費量が圧倒的に多いのはくるみとアーモンド。くるみには、アレルギーの症状の予防や改善に役立つ油(オメガ3系脂肪酸のアルファリノレン酸)がたっぷり。ひとつかみで1日の必要摂取量がカバーできる。アーモンドはオレイン酸が中心。この2つは常備品です。

無添加&無塩でノンフライのものを買います。火を通すと壊れる栄養成分もあるので、「生」をよく食べています。が、ローストしたものも芳ばしくてうまい。ほとんどのナッツは輸入農作物。カビに汚染されていることが少なくないので、この点は注意が必要です。

生のフラックスシード(亜麻仁)

フラックスシード(亜麻仁)もよく買っています。日本で “生” は入手困難です。フラックスシードもアルファリノレン酸がたっぷり。100g中に13.3gも含んでいます。ちなみにくるみは同8.6g。

考えてみれば、人類は太古の昔から木の実や種子を食べてきたわけです。米や小麦なんかより、つきあいはずっと古い。身体になじむのも当然かもしれませんね。

小麦の代用になる食品

こうした食品を利用すれば、小麦熱を冷ますことができます。AmazonやiHerbで買っています(グルテンフリーのカテゴリがあって、買い物しゃすい)。

ライスパスタ グルテンフリーチョコクッキー
ライスパスタ チョコチップクッキー
グルテンフリーパンケーキミックス 玄米シリアル
パンケーキミックス シリアル

さいごに

以上のようなものを上手に利用することで、ほとんどストレスを感じることなく、グルテンフリーをつづけることができます。