肝臓と腸の解毒作用を高める、ひまし油の温湿布

ひまし油の温湿布

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ひまし油の温湿布で、肝臓や腸の解毒排泄作用はぐんぐん高まります。アトピーの方のからだには毒素が大量に蓄積している。その排泄が早まります。ほかにも免疫や代謝の機能向上、宿便排泄など、威力絶大。くわしいやり方から注意点までをわかりやすく説明します。

ひまし油の温湿布で、外から肝臓、腎臓、腸をケア

アトピーの完治をめざすなら、解毒や排泄の力を高め、体内にたまった毒素をすみやかに体外へ排出できる体制をととのえる必要があります。

その鍵を握るのが、肝臓と腎臓、そして。皮膚に炎症があるということは、肝臓や腸の解毒作用が低下していることと表裏一体だからです。これら解毒と排泄の器官が弱っているからこそ、全身の毛穴から無理やり毒素が押しだされてきているのです。

弱った肝臓と腸を元気にするにはどうすればいいのか。なにより大切なのは食生活を改善するなど内部的な改革です。そこを押さえたうえで、外部手当てを行なえば、肝臓と腸の回復はさらに早まります。

外部手当てのなかでもかなり有効なのが、ひまし油による温湿布とわたしは感じます。

ひまし油の温湿布の効果

肝臓や腸は温めるだけで癒やせます。結果、解毒と体内浄化は促進します。このとき、ひまし油を使えば相乗効果が生まれます。ひまし油の湿布の下の血行、リンパの流れがよくなるからです。

ひまし油はさらに、小腸の絨毛(ひだ)を元気にし、栄養の吸収を増強します。交感神経に働きかけ、内分泌腺の働きを活性化してくれます。こんな働きも期待できるのです。

  • 免疫と代謝の機能アップ
  • 自律神経の調和
  • 冷え症の改善
  • 肩こり改善
  • 婦人病や不妊症の改善
  • 更年期障害の改善
  • 宿便の排泄(腸内環境の改善)

探してみるとひまし油の温湿布は、日本でも整体院や鍼灸院でやってくれるところがあるようです。ひまし油の温湿布を採用しているある整体師さんに、温湿布の際にひまし油を使うとどんなメリットがあるのかをちょっと聞いてみました。

長い経験から、患者さんの不定愁訴ををとりのぞくのに、オイルがやたらと効くのはたしかだと感じています。

たとえば痛みを抱えている患者さんの正しい場所にオイルでマッサージする。わずか数秒で痛みが消える、というのを何度も目のあたりにしています。慢性病の場合、いったん悪化することもありますが、そこを乗りきると快方に向かいます。

具体的なメカニズムはわかりません。けれども人体は精巧な機械のようなもの。機械にオイルを差すと、部品間の摩擦がなくなってスムーズに動きはじめるように、わたしたちの身体の各部位の機能の不調和と、そこから生じる摩擦を減らし、整えてくれるのだと思います。

ひまし油の温湿布の方法

  1. 清潔な布(フランネルが推奨されている)にひまし油を十分に吸わせます。
  2. 右胸の下から右横腹全体、つまり肝臓から腸までを覆います。布の上からラップを巻いておくと、オイルが漏れるのを防げます。布ずれ防止にもなります。
  3. その上から家庭用温熱器をあて、1時間ほど横になって温めます。寝るまえに装着して、朝はずすというのでもOK(バスタオルにくるまると布団が汚れない)。
  4. 肌のオイルを洗いながす(1リットルの水に小さじ2杯の重曹を溶かしたもので洗うとよく落ちる)。

これを毎日、同じ時間に行ないます。3日目の就寝前には、オリーブオイルを大さじ1杯を飲みます。

注意点

(1)リンゴダイエット断食といっしょにやってはいけない。

(2)女性は、生理中は行なってはいけない。

夜に行なうと、身体がぽかぽかしてきて寝つきがよくなりました。が、深夜に2回ほど尿意をもよおして起きることになりました。デトックス(排泄)が活発になるようです。

期間はどのくらい?

「3日続けて、4日休む」というのが一般的。「4日続けて、3日休む」「5続けて、2日休む」というのもOKだそうです(オリーブオイルを3日目の晩に飲むのは変わりません)。とにかく1週間がワンセット。4週間続けたら4週間休むのが基本です。

慢性疾患の場合は、症状が治まるまで続けます。治ったら健康維持のために、季節に1回やれば十分だそうです。

無精者のわたしは、「布に吸わせる」「1時間横になる」というのが面倒だったので、ひまし油を直接肌に塗っておいて、古いTシャツを着用し、その上から温熱パッドで温める、という自己流の方法を編みだしました。

温熱パッドとサポーター

家庭用温熱器を使用するのがベストなのですが、値が張る。2万円ほどします。わたしは電子レンジでチン(600W4分)すればいいだけの温熱パッドで代用しています。2000円を切っていました。面ファスナーがないのが難点。このままでは1時間ずっと寝ていないといけません。そこで、腰痛対策に使っている、腰を固定するベルトを使っています。これで温湿布をしながら動きまわれます。
使い捨てカイロはOK?

低温やけどの恐れがあるため、やめておいたほうが無難です。

わたしのような省略式でなく、本式に則ってやれば、フランネルの生地が茶色く汚れたりして、毒素が染みだしてくるのが見てとれるといいます。もし試された方がおられたら、そのあたりのコメントを頂戴できるとありがたいです。ほかの方の参考になると思いますので。

ひまし油の選び方

ひまし油

溶剤で抽出したものでなく、未精製で添加物(パラベンやヘキサンなど)不使用の自然なもの(添加物フリー)をチョイスしています。低温圧搾が望ましい。

「ひまし油なんか家にないよ」という方は、ココナッツオイルで代用可能と思います。肝臓や腸を温めるだけでも十分にやる意味があるはずですから。

そうそう、最後になりましたが、わたしがひまし油の温湿布に目をつけたのは、リンゴダイエット後に右脇腹に痛みを感じるようになったからでした。

腸がよじれていたか、狭窄が起こっていたか、宿便か毒素がたまっていたか――たぶんそのいずれかでしょう。