医師の指導を受けず、自分で脱ステするのは危険?

自己判断での脱ステは危険?

たるとさん
2018年7月30日

いつも細やかな情報を提供してくださり、ありがとうございます。

今中国に住んでいるのですが、友人からかゆみ止めとしてもらった塗り薬を使っていたら皮膚が赤茶色く変色し始め、心配になって英語表記の説明部分を訳してもらったら、強力なステロイドとのことでした。使うのをやめた後、変色部分がどんどん広がって、ガビガビになり、たくさん切れて滲出液が溢れてきます。膝から下が特にひどくパンパンにむくんでいます。

全身にも赤い湿疹が広がりました。

イチローさんの記事を読んで自分の状況が理解できました。

日本に帰る予定ではないのですが、医師の指導のもとではなく自分で脱ステするのは危険でしょうか? もちろん自分の状況が死に至るほど重篤なら帰国せざるを得ないのですが。

皮膚の切れたところからばい菌が入って敗血症になる可能性はありますか?

夜寝ている時など、掻きまくってしまいます。ハイソックスを履いて寝るのはダメでしょうか? 外出時もズボンが擦れて痒みが誘発される気がします。外出時もずっとハイソックスを履いているのはよくないでしょうか?

お手数おかけします、よろしくお願いいたします。

追記)お伝えし忘れましたが、そのステロイドを使ったのは2週間足らずです。

驚きました。たった2週間でそんなふうになるものですか。が、おそらくステロイドのせいばかりでなく、たるとさんの身体にはすでにかなりの毒素や老廃物が溜まっていたのではないかと想像します。

それを薬で無理やりとめてしまったから、薬をやめたら一気に排出が進んだのではないかと。

脱ステについては、わたしからは「医師の指導のもとで行なってください」というほかありません。ただ、脱ステ専門医は少ないですから、多くの方は自己責任のもとで自主的に行なっておられるようです。わたしもそうでした。

その際、敗血症や菌血症の可能性があるかないかといわれたら、(傷の程度と免疫力によりますが)当然あると思います。だからうかつに断薬をおすすめできないのです。

ハイソックスを履くのはかき壊しを避けるためでしょうか。わたしは別にかいてもかまわないと考えていまして、実際に治るまではそうしていました。

ちなみにわたしの経験からお話ししますと、湿疹や炎症が出ているあいだは化繊は避け、綿100%を使うと刺激が減らせます(化繊はチクチクします)。オーガニックコットンだとさらにいいと思います。

どうかお大事になさってくださいね。早く回復されることをほんとうにお祈りしています。

たるとさん
2018年7月31日

イチローさん、迅速に対応してくださり大変感動しております。ありがとうございます。

ハイソックスを履くのはおっしゃる通りかき壊しを避けるため、でした。でも昨晩メールをいただいてからもう一度よく記事を読み、イチローさんの「かいてもかまわない」根拠を目にして納得できました。

ほかにもいくつか理由がありまして、素足ですと皮膚の切れている部分がヒリヒリと刺すように痛く、歩くのも辛いですが、ハイソックスを履いていると保護されている感があってもう少しまともに歩けます。

また私の住んでいるところは南方の亜熱帯気候で高温多湿です。菌が繁殖しやすい環境ですので、外出時など履いていると安心感があります。

もう一つは滲出液と落屑で、シーツや、スリッパ、靴、ズボンの汚れがひどいですので、特にシーツは毎日洗うのも大変、という無精な理由です。

でもどんどんむくみがひどくなってきている気がして、このハイソックスもいつまで履けるかわかりませんが。あまり締め付けるのもよくないですよね。

先ほど述べた切れている部分のヒリヒリした痛みについてですが、かゆみもさることながら、この24時間の絶え間ない痛みは耐え難く、夜も眠れないことが多いです。実際昨晩も一睡も出来ず、寝るのを諦めてイチローさんの記事を読んでいました。イチローさんはこうした痛みに対処するのに何が一番役立ったと思われますか?

塩マッサージを試してみようと思いますが、今手持ちの自然塩は粒子が粗く、直径1ミリはありそうです。肌を傷つけそうで心配ですが、大丈夫でしょうか?

やっとひまし油が手に入りました。入浴後、全身を消毒しているのはカビが原因だと思っているからなのですが、保湿が先でしょうか? それとも消毒が先でしょうか?

それからこちらでもヤクルトが売られていますが、これはどうでしょうか? 砂糖がいっぱいでしょうか?

中国の一般住宅は浴槽がないので 入浴や半身浴ができないのですが、できるだけ足湯をするようにしています。竹酢液、クエン酸、塩、何を使うにしてもまずはビタミンCで塩素を除去してから、ということでしょうか?

再びいろいろお聞きしてすみません。

運動嫌いの私が30分の運動を始めて1ヶ月、甘いもの大好きですが砂糖類を絶って1週間、でも効果を感じれずむしろひどくなっているようで、気が滅入ります。でも脱ステはもっともっと長期決戦を覚悟する必要があるんですよね…イチローさんがお仕事されながらもこのサイトのために時間を費やしてくださり、質の高い情報と、この問題と戦っている多くの方々から得られる励ましを提供してくださり、本当に感謝です。ありがとうございます。

亜熱帯だとたしかに感染症は心配ですね。

ご質問の痛みへの対処法ですが、これはわたしには抽斗がありません。我慢に我慢を重ねていた記憶しかないのです。ただ、痛みにはわりと強いほうですので、かゆみのほうがよほどつらかったように思います。

塩は、とがったものでなく、まるいのを使うようにしていました。味の話でなく、結晶の角がとんがっていないものという意味です。手のひらに載せて両手でこすってみるとわかります。とんがってざらざらしているものは、肌にこすりつけるとかなり痛いです。比喩的な意味でなく「まるみのある塩」がマッサージには向くように思います。

保湿剤と消毒薬のどっちが先か、というのもよくわからないです。すみません。ただ上記の理屈でいけば、わたしなら消毒してから入浴してさっと保湿すると思います。

ヤクルトは砂糖たっぷりだったと思います(違っていたらすみません)。塩素除去は、わたしはどの入浴剤を使うときもいちおう先にやっていました。エプソムソルトにはそれ単体で塩素が除去できたはずです。

わたしの場合、への依存から抜けだすのにはほんとうに時間がかかりました。食事に気をつけて毎日1時間ほど走って、免疫力を上げてくれるという高価なサプリメントをいくつも飲んで……。それでも悪化はとまらない。回復してきたなと思えるまでに1年以上かかりました。

でもひとつ確かなことがあります。いつかは終わるのです。わたしだけでなく、ほかにもステロイドのリバウンドを乗り越えた方はたくさんおられます。なんにでもいえることですが、途中であきらめさえしなければ、みないつかはゴールテープを切ります。

長期戦は必至です。上手に気をまぎらわせていく必要があると経験から思います。朝起きたらなにかが大きく変わっている、ということは(わたしも期待しましたが)起きません。だから、いつかは終わると信じ、いまできることを淡々と実行していく。それ以外に乗り切る方法はないと思います。

異国の地での闘病はほんとうに大変だと思います。が、かならず朝日は昇ります^^

追伸 わたしは医療従事者ではありませんから、ほかの方へ健康上のアドバイスをすることはできません。以上はあくまでわたしの個人的な見解です。その点どうぞご了解くださいね。

たるとさん
2018年8月1日

イチローさん、ご親切な説明と温かい励まし、ありがとうございました。

一度日本に帰って、病院に行ってみることにしました。イチローさんの勧めてくださっているいろんなものも、仕入れてこようと思います。

そうですよね、始めたばっかりなのにすぐに効果が出るわけありません。泣きごと言ってすみません。でもできることは何でもして、がんばろうと思います。

イチローさんのサイトからとても力をもらっています。本当にありがとうございます。

そうですか。たしかに勝手知ったる日本で一度、体勢をととのえてからのほうがいいかもしれないですよね。

がんばってくださいね。応援しています^^

後日追記:この後、脱ステの必要性に関してやや考え方が変わってきました。薬を用いながらでも、生活習慣(とくに食事)を改革することで、アトピーはよくなるのではないか、脱ステのリバウンドも軽くすませることができるのではないか、と思うようになりました。アトピーと薬(ステロイドやプロトピックなど)に関する研究報告、脱ステ医の本などをいろいろと読み、読者の方々の経験談と自分の経験を再考した結果です。