ブロッコリーがアトピーに効く! その理由とおいしい茹で方

ブロッコリー

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ブロッコリーはビタミンミネラル、食物繊維が豊富。抗酸化成分の「スルフォラファン」や免疫活性分の「ブロリコ」も含んでいます。抗アレルギー作用もあります。アトピーに効く野菜。おいしく茹でるコツとともにお話しします。

ブロッコリーの栄養

ブロッコリーはイタリア原産の緑黄色野菜。カリフラワーとともにキャベツを改良してつくられた野菜です。キャベツ同様、栄養が満点。アトピーの方は毎日でも食べるべき。

まずビタミンミネラルが豊富。生のブロッコリーにはレモンの2倍のビタミンCが含まれます。キャベツの仲間ですから、ビタミンU(通称、キャベジン)も多い。キャベジンは胃を丈夫にして、消化を強力に手助けしてくれます。天然の「キャベジンコーワ」というわけです。

このほか、ベータカロテン、ビタミンB1、B2、カリウム、リン、鉄分も含んでいます。ベータカロテンは、皮膚や粘膜の保護に必要なビタミンですし、ビタミンB1とB2もアトピーの治癒に欠かせない栄養素です。

食物繊維もたっぷり。100g中に4~5グラム。便秘の予防と解消を助けてくれます。青汁にブロッコリーを使うことがあるのも納得の食べ物ですね。

ブロッコリーはアトピーに効く?

ブロッコリーの抗酸化成分「スルフォラファン」

カゴメと東京理科大学による共同研究で、ブロッコリーにアトピー改善効果があるとわかったそうです。

ブロッコリーには、アレルギーの発生を抑制する働きがある。抗アレルギー、抗がん、抗酸化、肝機能向上もある。

「スルフォラファン」という抗酸化物質が、アレルギーを発生させる抗体を減少させるといいます。が、くわしく調べてみるとスルフォラファンによって減らせる抗体は「IgE抗体」。「IgG抗体」には作用しません。

IgEよりIgGアレルギーのほうが、アトピーの症状にずっと深く関わっているとわたしは考えていますから、個人的にはこの研究にあまり興味が湧きませんでした。

そもそもスルフォラファンは、ふつうのブロッコリーにはあまり含まれていないとか。特定品種のブロッコリーの新芽(ブロッコリースプラウトというらしい)に多いそうで、成長したブロッコリーの7~20倍を含むのだそうです。

しかしこのブロッコリーの新芽なるもの、スーパーで見かけたことはありません。カイワレ大根のような見た目らしいのですが、いったいどこで手に入るのか。どうやら十分な効果が得られる量を摂取するなら、サプリを買ってくださいということのようです。

ブロッコリーの免疫活性成分「ブロリコ」

そういえば、東京大学とベンチャー企業が発見した「ブロリコ」という成分もこのごろ話題の様子。ここ数年、ネットの広告でよく見かけます。

この際ついでに調べてみるかという気になりましたもので、公式サイトをチェックしました。そこには「アガリスクのベータグルカンの約50倍のパワーがある」と書いてありました。ほほう、と思いました。

ところが、なんのパワーかが明示されていない(笑)。たぶん免疫賦活作用ということだと思いますが、ふつうの調理法ではほとんど摂取できないそうです。特許取得の独自方法で抽出してはじめて効果があると。やはりサプリから摂ってくださいということでした。

アトピーの改善に使うべきサプリはほかにありますし、ブロッコリーまでサプリで摂っていたら財布が空っぽになってしまいます。それにブロッコリーはやはり、あのきのこ雲のようなかたちとしゃきしゃきした食感に惹かれますので、これからも茹でて食べることにします。

それでも十分に身体を元気づけてくれますからね。

ブロッコリーの食べ方

ブロッコリーがいちばんおいしくなる茹で方のコツです。

茎の部分を捨ててしまう方がたまにいらっしゃいます。食べられます。外側の硬い部分を包丁でそぎ落とし、板状にカットとすると、つぼみよりおいしいくらい。うちの娘は、茎のほうがお気に入り。栄養も茎のほうが多いのです。

用意するもの

ブロッコリー、お塩

ブロッコリーの茹で方

①ブロッコリーのつぼみと茎を包丁で切りはなします。
②つぼみに下から包丁で切り込みを入れ、手で食べやすい大きさに割きます。
③茎は皮を厚めにむき、芯を5ミリほどの厚みにカットします。
④ボールに張ったでしっかりと振り洗いします。
⑤お湯を沸かし、塩を入れます。水1リットルに塩小さじ2杯くらい。
⑥2分ほど茹でます。
⑦ざるにあげて放置。水で冷やすのはNG。水っぽくなるから。

茹でブロッコリー

お箸などでころころ転がしながら茹でます。

アトピー対応食

この日の食事(昼食)。オーガニックの全粒黒パン、ほんの少しの無添加ジャム、有機ココナッツバター。それに豆乳ヨーグルトと生野菜サラダ、ブドウです。ブロッコリーとオクラは茹でたもの。

夏野菜のパスタの具

さいごに

ブロッコリーの別名はミドリハナヤサイ。直球どまんなか(笑)。初めて聞いたとき、そのネーミングセンスのすばらしさに感動を覚えました。しかし、緑色のもこもこした部分(つぼみ)は「花蕾(からい)」といいます。そこはミドリハナではないのか。


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