歯科治療や虫歯が、アレルギーやアトピーの原因になっている、という話をたまに耳にします。
歯科金属のアマルガムやパラジウム合金、銀歯、あるいはひどい虫歯(歯性病巣感染)が肌荒れや湿疹、かゆみを引きおこすというのです。
わたしも一時期、口腔内の詰め物から染みだす金属イオンや、歯周病感染によって生じる毒素が皮膚症状を引きおこしているのではないか、そんな疑いをもっていましたもので、そのときの体験についてまとめておきます。
口腔内の詰め物(アマルガムやパラジウム合金、銀歯)の除去
わたしが子どものころ、歯医者さんがよく使っていたアマルガムという詰め物が、アレルギーの原因になっているとする説があります。
それを知るやいなや、わたしは歯医者へすっ飛んでいきました。30代前半のことでした。
歯科医に事情を話し、アマルガムが自分の口のなかにあるかどうかを調べてもらったところ、2か所に使用されていました。もちろんすぐに取り除いてもらいました。
そうしてアトピーが治るのをいまかいまかと首を長くして待った。
しかし残念ながら、なんの変化も訪れませんでした。
調べてみると、たしかにそういうケースも稀にはあるようです。が、レアケースのようです。
なお、わたしの口のなかにはまだ銀歯がたくさん詰まっています。でもこのブログに書いている方法――正しい食事法や乳酸菌の摂取、運動、入浴法などで症状が治まったことを考えると、やはり無関係なのでしょうね。
虫歯(歯性病巣感染)の治療
虫歯がひどくなると、歯科クリニックでは根管治療を行ないます。よくある治療法のひとつです。
歯の神経を抜き去り、内部をきれいに掃除して、消毒し、被せ物をする、というものですね。
このときなかにばい菌が入りこみ、被せ物の下で時間をかけて炎症が広がって、膿が溜まる。さらにこれが顎の骨を溶かしたり、歯ぐきに穴を開け、外へ出てきたりするといいます。
歯性病巣感染と呼ばれる症状です。
こうした感染病巣が出す毒素が血流に乗ると、皮膚炎などの全身症状を引き起こすことがあるそうです。
というような新聞記事を目にして、わたしはまたもや歯医者へすっ飛んでいきました。
レントゲンで調べてもらったところ、神経を抜いた歯が数本あり、このうち2本がなんと歯性病巣感染を起こしていました。
といっても、ずいぶん前から自覚症状があったのです。歯ぐきが腫れ、かかりつけの歯科医にはそのことを訴えていたのですが、テキトーにあしらわれていたのですね。
聞くところによると、根っこの治療は手間ばかりかかってお金にならないうえ、完治させるのが難しいらしいです。
新規で訪れたクリニックで事情を説明すると、そこでは親身になって相談に乗ってくれました。
完治には抜歯しかないといわけました。抜歯して歯ぐきを切開、奥にある感染病巣をえぐるように取りのぞくといいます。半年がかりで2本ともやりました。
が、これもアトピーには変化がありませんでした。
そのころ気になっていた口臭がそれでなくなったので、時間をかけた甲斐はあったのではないかと思います。
さいごに
アトピーの原因は壊れた腸(リーキーガット)です。歯科金属や虫歯は基本的に無関係です。
が、歯科金属や虫歯が原因で、アトピーのような症状――湿疹や蕁麻疹、肌荒れが現われるということは十分にありうると思います。というのは以前、当ブログ読者の方から次のようなお話をお聞きしたからです。
イチローさん紅茶しょうがを教えていただきありがとうございます。
私は、半年前、歯科金属(パラジウム合金)によるアレルギーになりました。原因がわかるまでアトピー性皮膚炎と診断され、ステロイドを塗っており、この半年離脱に苦しみましたが綺麗に治りました。
しかし、手のひらのヘルペスは治らなく途方に暮れていましたが、イチローさんのブログにある紅茶しょうがを飲んで10日間で手のひらがきれいになりました。
毎日、飲むようになりました(#^.^#)
あんず
紅茶しょうがと書かれているのは、たぶん生姜紅茶のことです。
いずれにしろ歯科金属(とくに水銀含有のアマルガム)や虫歯は、除去あるいは治癒したほうがいいに決まっていますから、一度疑ってみるのも一手だと思います。