玄米

玄米は完全栄養食。精白で栄養素の大半を失っている白米とはまるで別物です。玄米と白米はなにかちがうのか、玄米の健康機能はどんなものか、アトピーの方は食べるべきか否かなどをきっちり解説。炊き方と食べ方、玄米食の前に知っておきたいこともお伝えします。

玄米とアトピー

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玄米は完ぺきなバランス栄養食

玄米は稲の種。水にひたせば芽を出します。生命力が宿っている。

自然療法や伝統療法の世界では、生きたこの種をまるごと食べることをすすめています。種がもつ生命力をそのまま吸収するためです。それで、からだと精神のバランスが整うというのです。

わたしも大賛成。

白米は、精製過程でほとんどの栄養素を奪われてしまっています。ただの糖質のかたまりといっていい。

でも、玄米はちがう。

玄米と白米のちがい

玄米と白米のちがいは胚芽とぬか

白米と玄米のちがいは、ぬかと胚芽があるかどうか。とくにぬかには栄養素がぎっしり詰まっている。でも精米すると、それが全部のぞかれてしまうのです。

玄米と白米の栄養素の量の比較

100グラムの玄米と白米に含まれている栄養素の量。こうしてみると、その差には歴然たるものがあります。玄米にバランスよく配合されている栄養素が、ぬかをのぞくだけでこれだけ減ってしまう。

米を白くすると「粕(かす)」になる。米が健康だと「糠(ぬか)」。昔のひとたちは、精白すると、大切なものが根こそぎ失われてしまうことを経験的に知っていたのでしょう。

ひと粒の玄米には、発芽に必要な栄養素がすべて詰まっています。完全栄養食なのです。

ビタミンB群の宝庫というのも、アトピーの方には吉報。

ビタミンB群とは?

炭水化物、脂質、たんぱく質の代謝に不可欠。新陳代謝を高め、エネルギーをつくりだすのに使われます。

ビタミンB2が不足すると、皮膚細胞の再生や成長がうまくいかなくなります。ビタミンB6が不足すると、免疫システムが維持できません。皮膚炎やアレルギーを引きおこすことがわかっています。

こうしたビタミンB群は水溶性。つまり多量に摂取しても尿から排泄されてしまう。からだがストックできないので、毎日摂取する必要があるのです。

玄米の利点は、栄養素が豊富なところばかりではありません。

玄米の糖質は、白米や砂糖のように血糖値を跳ねあげたりはしません。ゆるやかに、自然に吸収されるので、とても効率のいいエネルギー源となります。代謝の際にからだに負担をかける白米とちがい、消化吸収したあとに老廃物を残していったりもしません。

毒素を排泄する力だって尋常ではない。玄米の食物繊維は善玉菌を増やし、腸の掃除をしてくれますし、有毒物質を吸着し排泄してくれるフィチン酸(後述)も豊富に含んでいます。

そう、りっばなウンチが出るのです。

玄米は、体内毒素がたまりにたまったアトピーのからだを癒やしてくれるというわけです。

本当はうまい玄米

炊きたての玄米とおかず

玄米はまずい、ぼそぼそしていておいしくない、という方がいます。

そんなことはないぞ、と玄米食ビギナーたるわたしなどは思うわけです。

現代人は濃い味つけ、刺激的な味に慣れてしまい、味覚がマヒしています。でも、玄米のような素朴な食べ物をいただいていると、やがて舌が敏感さをとりもどし、お米本来の甘みが感じとれるようになります。そうなると、いろんな食べ物の本来の味がわかるようになる。

もちろん好みの問題はあります。

が、玄米を上手に炊けば、白米にはない粘りとコクがあり、深い味わいを楽しめます。もっちもちで、腹もちも最高。白米の半分ほどの量で十分に満足できる、これも長所です。

無理せず小食生活をつづけられますからね。

玄米のレジスタントスターチ(βでんぷん)について

レジスタントスターチの研究

生玄米や冷や飯のでんぷん(難消化性でんぷん)が腸機能をアップさせるという報告があります。

ここは、こんな説もあるらしいぞ、というくらいの気持ちで、軽く飛ばし読みしてください。いろんなところでこの話を聞きますし、わりと高名な医師も指示していたりしますが、わたしは半信半疑ですもので。

生の玄米の主成分はβでんぷんといって、胃と腸でほとんど消化できないそうです。レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)と呼ばれ、血糖値に影響を与えにくいといいます。

しかしそれでは毒にも薬にもならないではないか、そう思われるかもしれませんが、最近の研究できちんと栄養になること、腸内環境をととのえること、腸機能を改善することなどがわかってきています。

胃や小腸が分解できないから、大腸まで届いて善玉菌のエサになるというのです。そうして善玉菌たちがβでんぷんを分解すると、酢酸や酪酸などの短鎖脂肪酸ができる。これらが体内に吸収され、エネルギーになるのです。

しかも酢酸や酪酸が腸壁を刺激して、便通がよくなるとか。大腸がんの細胞を正常に戻す働きまであるといいます。

生米なんて食べたくない、という声が聞こえてきそうですが、ご心配なく。

玄米を炊けば、βでんぷんは消化しやすいαでんぷんに変わり、これが冷めるとαでんぷんはまたβでんぷんに戻る。つまり冷や飯を食べればいい。

note

糖尿病の方や、その前段階であるブドウ糖代謝障害の方などは、レジスタントスターチであっても血糖値が跳ねあがる、ということもあるそうです。

さて、レジスタントスターチが本当に血糖に影響を与えないかどうかですが、わたしにはわかりません。

自分で生米を食べて血糖値を測って確認したことがないもので。それに生米や冷や飯を食べる気もさらさらないです。おいしくないから。そこまでするなら、最初から米は食べません。

やはりごはんは炊きたてホカホカがいちばん。

ここまで読んできて、玄米食をはじめてみようかしら、と思った方に向け、次の記事では玄米を食べる前にかならず知っておくべき注意点をお伝えします。

炊き方と食べ方はその先にあるので、つづけてお読みください。

この先は飛ばしていただいてOKです。個人的なよもやま話ですので。

白米と玄米

白米は、酸性食品です。

玄米は、中性にかぎりなく近い酸性食品。いや、玄米は中性食品だ、というひともいます。

とにかく、精米時に削られるさまざまなミネラル分が、米のリン酸の害を中和してくれるのです。自然のままの生きた食べ物は、自然にバランスがとれている、ということ。

いずれにしろ、玄米はアトピーの食養生にとりいれやすい穀物といえます。

日本人には胃の弱いひとが多いそうです。酸性の白米をよく噛まずに呑みこむため、胃が酸性過多になっているためと考えられています。

ところが玄米は、白米のようにやわらかくないから自然と咀嚼回数が増え、アルカリ性のだ液がたくさん分泌されて、中和されるといいます。

白米と玄米、その是非については賛否両論あって、いまだに結論が出ていない様子ですが、わたしはどっちも好きです。

アトピー発症前の若かりしころ、バックパックを背負って、外国のある大都市を歩きまわっていたことがあります。寝ても覚めてもホットドッグばかり食べていました。

昔の写真

お店に入っても、どの料理も味つけが猥雑。分量は家畜のエサなみ。かといって高級レストランに入るおカネはない。そんなわたしには1個1ドルの、トマトケチャップとマスタードだけで味つけした小ぶりのホットドックがぴったりだったのです。

やがて滞在先のアパート近くの、屋台のホットドッグ屋さんと顔なじみになりました。そのおじさんがある晴れた朝、「日本人のソウルフードはおにぎりじゃないのか? 毎日毎日ホットドッグばかり食べていて飽きないのか?」と聞いてきました。

それで、わたしは無性におにぎりが食べたくなってしまった。その晩はデリでチャーハンを買いました。でも、ダメ。タイ米を化学調味料で炒めただけの代物ですから。あのおじさんを呪いました。

数日後、現地で暮らしている友人の家に行くと、なんとコシヒカリのおにぎりが出てきました(思いは叶う!)。それをほおばりながら、わたしは幸せを噛みしめました。米なしに生きていけない自分は、どうしようもなく日本人なんだなあと、はじめて自覚したような気がします。

米、万歳。

わたしたちは日本人。上手に米食を楽しみましょう。

次の記事は、玄米に含まれる反栄養素(フィチン酸、アブシジン酸)や残留農薬、玄米を食べたときに起こる好転反応(デトックス作用)、胃もたれなどについて書いています。

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管理人/イチロー

アトピー歴十数年。妻と娘との三人暮らし。数年前、ずっと目をそむけてきたアトピーが仕事もできないほど悪化。否応なく病気とがっぷり四つに組み、百日かけてねじふせました。その実践術のすべてを公開します。ひとりでも多くの方が、あの苦しみから逃れられますように。
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