日焼けや海水浴は、肌を強くする、癒やす

日焼け

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日焼けや海水浴で、アトピーの症状がぐっと軽くなる経験する方は少なくありません。太陽と自然の力というのはやはりすごい。そこにはきちんとしたメカニズムがあるのです。

海水浴による日焼けがアトピーを癒やす

海水浴や日焼けはアトピーを癒やすのにとても効果があります。アトピーの方の多くがこのことを体験的に知っています。

わたし自身もその昔、ハワイへ行ったとき、透明度世界一に選ばれたこともある、美しいプライベートビーチで一日中泳いでいたら、初日からアトピーが驚くほどよくなって、3日目にはほとんど消失してしまいました。ひさしぶりに夜もぐっすり眠れました。

ハワイでアトピーが改善するという方は非常に多いですね。

この体験から、脱ステ期(重症化していました)はちょっと無理してでも、年に一度は常夏の島へ旅行するようになりました。なにも余裕があったわけではないのです。ただ、芋の子を洗うような国内の海水浴場で裸になるのは、どうにも気がひけた。自分でも目をそむけるほどでしたからね。

帰国すると毎回おけらになって、半年くらいきゅうきゅういってましたが(笑)、塩浴(半身浴の一種)や塩マッサージをはじめたのも、じつはこの体験が下敷きなのです。

海水浴

フィジーのとある島へ訪れた際、アトピーが急速に癒えたことをいまもはっきり覚えています。フィジーではカバカバという向精神薬の存在も知りました。カバカバは不眠の解消の役に立ってくれました。ちなみにカヌーを漕いでいるのはタイ人と米国人の、ゲイのカップルです。ソフィスティケートされた、やさしい2人でした。

ベランダで日焼けするだけでも効果がある

それだけ効果があるのですから、夏場はベランダや近所の河川敷に寝転がって全身を焼くようにしていました。これでも効果てきめん。日本の弱い日差しでも日焼けとともにアトピーの炎症が次第に治まってきます。かゆみ対策になるし、頭皮の炎症もよくなるのです。

症状がひどかったときはどくだみ茶で水分補給をしながら日焼けし、そのあとココナッツオイルで保湿したりしていました。焼きすぎて肌がヒリヒリする日は、竹酢液エプソムソルトを入れたお風呂に入り、入浴後にまたココナッツオイルを塗って保湿します。

紫外線が肌を強くするのか、大量に発汗するのがいいのか、あるいは日光の強力な殺菌力が作用するのか。そういえば日光を浴びると免疫力があがると聞いたこともあります。当時、理由ははっきりしませんでしたが、とにかくやみくもに太陽の力にすがっていました。ほかのスキンケアよりずっと効果がありました。

しかしそうなると困るのは冬です。冬になるとアトピーがかならず悪化する。さんざん迷ったあげく、わたしはタンニングマシンの購入を決めました。友人から「しげるさん」と呼ばれるようになりましたが、歌の上手なしげるさんがお持ちのように立派な機械ではありません。小型のかわいらしい日焼けマシンです。照射範囲が狭くて、顔、胸、背中、足と順番に焼く必要があります。時間がかかって面倒でした。それでも日焼けはわたしに「かぎりない喜び」を与えてくれていたのです。

そのころは海水浴や日焼けによって、アトピーがみるみる改善する理由を、

  • 強烈な日差し(紫外線)
  • ミネラルたっぷりの海水
  • ストレスフリーの時間
  • 肌の細菌やカビを殺菌する

この4つの相乗効果だと考えていました。つまり大自然からの贈り物であると。

ところが、その後いろいろと研究論文などに目を通しているうち、どうもこれは科学的にきちんと説明がつくのではないかと思うようになったのです。日焼けすると、体内で免疫を整えるビタミンDが合成されると知ったからです。

つづく……