わたしは昔、皮膚科で保湿剤――ワセリンやヒルドイドをもらっても大概は捨てていました。たまに気が向いて塗布しても、反対にかぶれることが多かったからです。
入浴時はナイロンタオルでゴシゴシ、そのあとは塩でゴシゴシ。まるで因幡の白うさぎのようですが、アトピーの改善因子が悪化因子をうわまわっているときは、肌状態はよくなります。反対であれば、悪くなる。
が、そうはいっても肌荒れがひどいときは藁にもすがりつきたくなる。いろいろと試していくなかで、独自に発見し、しばらく使っていたものが2つあります。
ココナッツオイルはスキンケアや保湿に効果大
料理に使用するために買ったのですが、購入前にいろいろ調べていたら、南の島の人たちは日焼けどめとして、あるいは皮膚炎の治療薬として、ココナッツオイルを昔から全身にすりこんでいると知りました。さらに南国のエステシシャンたちはマッサージオイルとして利用しているというのです。
ココナッツオイルは浸透性が高く、肌に塗布すると皮膚から体内へすっと入りこみます。その後、老廃物を血中へ溶かしだして、肝臓で解毒されて排泄されたり、皮膚から排出されたりするそうです。このことは研究によって立証ずみです。
というわけで、ある日の午後、ジョギングのの直前に上半身に塗ってみたのでした。
ジョギング、筋トレとすませてお風呂に入ると、いつものように大量の汗をかきます。その汗がいつもと違うのです。ぽたぽたとお湯に滴り落ちる汗は白濁していて、いつまでも煙のようにお湯のなかを漂っている。お湯がどんどん濁っていきます。どうやら多量の老廃物を含んでいるように思える。入浴後の肌はいつもよりずっとしっとりしていました。
ココナッツオイル同様、ヨーグルトもスキンケアと保湿に使える
次はココナッツオイル以上にスキンケア効果を感じたものです。
ヨーグルトです。カスピ海ヨーグルトをある日、上半身に塗ってみたのです。
皮膚は「内臓の鏡」「第2の腸」なんて呼ばれます。肌の状態はそのまま腸粘膜の状態なのだろうとわたしは考えています。腸にいいものならひょっとして肌にもいいのではないか、手づくりヨーグルトを前にある日、こんな疑問がふつふつと湧いてきたのです。それで、えいやっ、とばかりに塗りたくってみたわけです。昔から傷の治療薬に蜂蜜を用いたりしますので、さほど異常な行動ではないと思っています(笑)。
みごとに効果がありました。
炎症部の赤みがとれ、皮膚の状態がしっとり落ち着いてきたのです。傷の治りが早まったように感じました。乳酸菌が炎症を悪化させる細菌(黄色ブドウ球菌など)を食べてくれたのでしょうか。どういう理屈かさっぱりわかりませんが、とにかく1週間ほどで肌は見違えるようによくなりました。妻がわたしの背中をさすったとき、「あれ、すべすべ」と驚いていたのを覚えています。
それ以降、肌が荒れてきたな、と感じたら、冷蔵庫から取りだして、さっと塗っていました。かゆみ対策にもなります。が、難点が2つあるのです。
- 乳くさくなる。
- 頭皮には使えない。
においが強いため、外出の予定がある場合は使えないのです。頭皮のかゆみとフケが気になっていたのですが、頭にもさすがに使う気になりませんでした。
効く効かないにはもちろん個人差があると思います。が、ココナッツオイルとヨーグルト、妙薬です。一度、お試しあれ。
さいごに
アトピー肌のお手入れには、ほかにも竹酢液や木酢液、ひまし油を使う方法や、昔から伝わる自然療法(野菜やお米の力を借りる方法)があります。安全かつ安心。よろしければお試しください。