玄米のフィチン酸、アブシジン酸、好転反応、農薬

玄米にはメリットがある半面、デメリットもあります。人体に有害な反栄養素(フィチン酸とアブシジン酸)を含みますし、強い排毒作用から好転反応が起きることもある。消化不良を起こしやすいし、残留農薬の危険性もあるのです。対策方法などをまとめています。

玄米に注意~フィチン酸、アブシジン酸、好転反応、農薬

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玄米食をはじめるに際しては4つの注意点があります。

  1. 反栄養素(フィチン酸、アブシジン酸)
  2. 好転反応(強烈なデトックス作用)
  3. 残留農薬の危険性
  4. 消化不良(胃もたれ)
  5. 玄米でアトピーが悪化した、アトピーに玄米はダメだ、こんな話を聞くことがありますが、おそらくはこのどれか、あるいは複数が関係しているのだと思います。

    玄米食の注意点1.反栄養素(有害物質)

    玄米は植物の種ですから、反栄養素を含みます。つまり人間には害がある。

    反栄養素ってなんぞや、という話はこちらの記事に書いています。

    玄米の反栄養素は2つあります。

    玄米の反栄養素その1「フィチン酸」

    ひとつ目がフィチン酸。

    ミネラルとがっちり結びつく性質があるため、玄米のミネラル分やいっしょに食べたもののミネラル分が吸収しづらくなるのです。アトピーの方にはこれは凶報(わるい知らせ)。アトピー改善にミネラルは不可欠ですから。

    でも、フィチン酸をのぞく方法があります。

    きちんと発芽させるのです。

    すると酵素(フィターゼという)が分泌され、フィチン酸を分解してくれる。分解されたフィチン酸には血管内の汚れを解消する働きがあることが知られています。昨今、発芽玄米がもはやされている理由はここにあるわけです。

    ただし、わたしが実際にやってみたところ、玄米を水にひたして胚芽の部分から1ミリほどの芽が出てくるまでに3日(冬場)かかりました(実験的に白米も水につけておいたら腐っていました。カビまで生えていた)。

    とにかく面倒です。

    しかも、発芽しない米が混じっていたり、商品によってはひと粒も発芽しなかったりする。管理状態がよくないために発芽能力を失ったのでしょうか。

    わたしは玄米を発芽させるのをあっさりやめました。

    代わりにやっていることがあります。

    発芽玄米を買う、というのではありません。その手も考えましたが、割高ですし、フィチン酸はとりのぞけても、2つ目の反栄養素であるアブシジン酸(のちほど説明)がそのままだからです。

    味噌汁やぬか漬け、納豆といっしょに食べるのです。

    発酵食品をいっしょに食べると、先述のフィチン酸分解酵素(フィターゼ)を分泌する腸内細菌が増殖するのです。

    玄米と味噌汁、ぬか漬け、納豆

    最高なのはぬか漬け。糠(ぬか)のフィチン酸を分解し、栄養に変えるのが得意な菌がわんさかいます。やはりぬか漬けはアトピー完治のマストアイテム。玄米、味噌汁、ぬか漬け、納豆――和食最強のこの組み合わせにはきちんと意味があったわけです。
    Memo

    フィチン酸は重金属などの有害ミネラルも抱えこんでしまいます。たんに玄米食に切り替えれば健康的、というわけでないことに注意。玄米選びの際は、汚染のない良質で安全なものを目利きする必要があります。

    ついでながら、フィチン酸には免疫力を高める働きがあることがわかっています。1985年には、フィチン酸の摂取で大腸がんの発症率がさがる、という報告があり、その後の研究でがんの抑制効果が確認されています。

    デトックス作用も強力です。体内の毒素や老廃物、放射性物質なんかもからめとって、体外へ運び去ってくれるといわれています。がん患者の方に玄米食にはじめる方が多いのは、フィチン酸のこうした作用を期待してのこと。

    アトピーの方にとっても、フィチン酸はマイナスの側面よりむしろ、プラスの側面のほうが大きいのではないか、とわたしは思います。

    さらに玄米やぬかには、フェルラ酸という強力な抗酸化物質が含まれてもいます。腸内や体内をきれいにしてくれるわけです。

    玄米の反栄養素その2「アブシジン酸」

    フィチン酸よりずっと心配なのが、もうひとつの反栄養素、アブシジン酸。

    アブシジン酸には、植物の成長を抑制する働きがあります。種子が寒い時期や、生育に適さない場所で勝手に芽を出したりするとまずいから、これをとめているわけです。

    つまり植物ホルモンのひとつですから、べつに毒ではない。

    ところが、人間の体内に入ると有害なのです。ミトコンドリアの働きを阻害するからです。

    ミトコンドリア

    生物の時間にいねむりしていたひとのためにおさらいしましょう。ミトコンドリアは、わたしたちの細胞の一つひとつにいて、酸素を使ってエネルギーをつくりだす仕事などを担当しています。とっても重要な器官です。

    玄米をなにも考えずに食べていると、ミトコンドリアが弱っていきます。つまり、わたしたち自身が弱る。玄米食を長期間つづけていたら、体調が悪くなった、やせ細っていった、という話をよく耳にしますが、原因はアブシジン酸です。

    解決策はひとつ。

    アブシジン酸のスイッチを切ってやればいいのです。

    これも炊飯前によく浸水させるだけでOK。浸水が面倒なら、乾煎りしてもOKです。これで、アブシジン酸のスイッチがオフになる。無害化できるのです。

    具体的なやり方は、玄米の炊き方、食べ方の記事に書いています。玄米食を試してみようかなと思われたらあとでお読みください。

    玄米食の注意点2.好転反応(強烈なデトックス作用)

    玄米食をはじめてしばらくたつと、毒素の排出が一気に進むことがあります。

    湿疹が出たり、アトピーの症状が悪化したりする。一種の「好転反応」といっていいかもしれません。

    ちなみに好転反応というものの存在を、わたしはずっと信じていませんでしたが、最近は少し考えをあらためました。場合によっては起こることもあるようです。

    ただし、それがたとえ好転のきざしであっても、症状の悪化はからだにダメージを与えています。そういうものを無理してつづける必要はない。なるべく避けるのが正解と思います。

    わたしが玄米を食べだしたのは、完全に肌がきれいになってから。それでも玄米食開始直後はまぶたが重くなったり、あごや口元にニキビができたりして、玄米食をやめてからも2週間ほど治りませんでした(玄米を含め、お米のアレルギーはありません)。

    悲惨だったのは娘。体幹部に湿疹が吹きだしました(アトピーではないのですが)。玄米を中止したら数週間で治りました。毒素がたまっていたのでしょうかね。いまは変気です。悪いものが全部出てしまったのかもしれません。

    玄米は、体内の毒素を強力に排泄してくれますが、これがアダとなることもある、ということでしょう。とくに皮膚の炎症が強く出ている方は要注意。耐えられないくらい悪化する恐れがあるぞ、とわたしは思いましたもので。

    しかも、その好転反応(としかいいようがない)はいつ果てるともしれない。

    そんなわけですから、いきなり毎食玄米、なんていうのはNG。最初は1日おきに少量を食べるくらいにして、様子を見ながら増やしていく、というのが安全だと思います(それでも玄米の健康機能は十分に得られるはず)。

    玄米食の注意点3.残留農薬の危険性

    精製米(白米)にはほとんど農薬(水銀などの有害な重金属も)が残留していません。ほとんどは、ぬかに残っているからです。

    でも玄米の健康機能は、このぬかにぎゅっと詰まっている。ジレンマです。

    だから、わが家では残留農薬検査を行なっているものを選んでいます。本当は無農薬有機栽培がいいのですが、家計に響きますから。

    ちなみに玄米のフィチン酸や食物繊維は、有害物質を体外へ排出する力が強いのだから、農薬などに神経質になる必要なんてない、というひともいます。

    たしかにそれも一理ある。が、少し多くおカネを払ってでも、わたしは安心感を買いたい派。

    残留農薬検査ずみの玄米ミルキークイーン

    最近リピートしているのは「長野県東御産玄米(残留農薬ゼロ)ミルキークイーン1等Sソート選別~信州米モチモチ粘りが止まらない!」という、長ったらしいネーミングのやつです。いろんな玄米を食べてきましたが、家族にいちばん好評なのがこれ。5キロで3000円前後。農薬を気にしなければ、2000円くらいから手に入ります。

    玄米食の注意点4.消化不良(胃もたれ)

    白米にくらべると、玄米は消化があまりよくない。

    わたしも食べだした当初は、膨満感と不快感がとまりませんでした。100回くらい噛むようにしていたのですが、それでもダメ。それで一時期は玄米離れをしていました(いまは平気)。

    胃腸が弱っていると、よくあることのようです。食べてみてダメな様子なら、当面は無理しないほうがベターかと思います。からだが拒絶しているわけですからね。

    次の記事ではいよいよ玄米食の炊き方と食べ方をまとめます。やってみようかしら、と思われた方はぜひチャレンジください。

    なんとなく面倒そうな印象ですが、やってみると意外に簡単ですよ。

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管理人/イチロー

アトピー歴十数年。妻と娘との三人暮らし。数年前、ずっと目をそむけてきたアトピーが仕事もできないほど悪化。否応なく病気とがっぷり四つに組み、百日かけてねじふせました。その実践術のすべてを公開します。ひとりでも多くの方が、あの苦しみから逃れられますように。
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